研究概要 |
Bifidobacterium adolescentis ATCC15703株については、これまで取得していたドラフトゲノム情報をもとに、完全長ゲノム配列2,089,645bpの決定が完了し、DDBJに登録・公開を行った(Accession No. : NC_008618)。 その他のビフィズス菌種に関しては、B.pseudolongum ATCC25525, B.animalis subsp.lactis DSM10140 (JCM10602), B.bifidum ATCC29521に関して、プラスミドライブラリの作成を完了した。現在lactisに関し、9,000クローンの配列データを取得した。 B.animalis subsp.animalis JCM1190、B.thermophilum JCM1207T、B.dentium 1195T、B.boum JCM1211、ビフィズス菌属ではないが、進化的に近く、感染症を引き起こすGardnerella vaginalis 11026T、 Scardovia inopinata 12537TについてもゲノムDNAの調整を行いゲノム解析が開始できる状態にある。 また、Bifidobacterium属細菌は、形質転換のためのベクターの報告があるが概して形質転換効率が著しく悪い。このため、ゲノム解析の結果得られた情報は、多くの場合、単にホモロジーによるアノテーションに終わることが多く生化学的な解析があまりなされたこなかった。これを回避するためにゲノム情報に基づき形質転換効率を画期的に向上させる方法に突いても検討した。
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