研究概要 |
成果:6つの候補感受性領域における疾患感受性SNPsの探索 摂食障害患者456例(AN331例とBN125例)とコントロール872例を対象とするSNP相関解析を次の6領域に(各400-500kb)ついて実施した。 (1)神経細胞接着関連分子をコードするCNTN5遺伝子領域(11q22)、 (2)神経伝達物質放出制御分子をコードするSYT12遺伝子領域(11q13)、 (3)神経細胞膜貫通分子をコードするNETO1遺伝子領域(18q22)、 (4)CAMT1, PER3, PARK7などの脳関連遺伝子クラスター(1p36)、 (5)CDH18遺伝子近傍領域、 (6)IQ calmodulin-binding motif遺伝子領域 6領域で合計287SNPsをTaqMan Probe法によりタイピングした。各領域(MSマーカーを中心とする約400kbの範囲)につき,含まれる遺伝子の構造・位置を考慮の上、40-50個のSNPを選別した。コントロール群でのマイナーアレル頻度が5%以下,あるいはHardy-Weinberg平衡検定値がP<0.05示すSNPは相関解析の対象外とした。統計解析にはSNPAlyze(ダイナコム社)ならびにHaploviewを用いた。 統計解析を終了した(1)〜(4)の領域のうち、(1)と(4)領域について拒食症(AN)感受性(Permutation P-value<0.05, SFPAlyzeでの解析結果)を示す遺伝子(群)あるいはハプロタイプブロックを同定した。感受性SNPは、AN群あるいはその下位分類であるAN制限型(AN restricting type)との関連を示したが、BNとの関連は示さなかった。(5)(6)領域については統計解析を進めている。
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