研究課題
脳は個性ある神経細胞たちの集合体であり、それらの相互作用によって統合的な機能を発揮している。本研究では多ニューロンCa2+画像法(fMCI)を用い、単一細胞レベルの解像度を保持したまま数百個のニューロン活動を同時記録し、その時空パターンを解析を試みた。ニポウ板の回転数を高めることで世界最高の超高速fMCIに成功した。現在の最高到達点は2000Hzであるが、しかし、実用的には500Hzで撮影するのが無難であるように思われる。スパイク高速自動検出方法を確立した。これによってスパイク抽出過程における人為的なミスを大幅に減らすことができた。現在、学術論文としてまとめている。マウス急性スライス標本でカルシウム色素の負荷率の部位差を詳細に検討し、こちらも現在、学術論文としてまとめている。以上で達成した超高速イメージングを用いて、海馬CA3野の自発活動の内部構造の解析を行った。安定した画像取得を得るため毎秒500フレームの画像取得に留めた。すなわち2msの時間分解能で活動を捉えた。自発活動に潜む同期活動に着目し、同期ペア数を数えた。この数値を慎重に設定した2種のSurrogateデータと比較することで、同期活動は10ms以下の高い時間精度をもっていることが明らかになった。ダイナミッククランプを用いることで、この時間精度は、ベキ分布的に同期した入力によって発現されていることを突き止めた。こちらも現在、学術論文としてもとめている。
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Int. J. Neurosci (In press)
J. Neurosci (In press)
J. Pharmacol. Sci. (In press)
PLoS One 2
ページ: 1250
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