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2006 年度 実績報告書

嗅覚一次中枢嗅球における情報処理の構造的基盤解明

研究課題

研究課題/領域番号 18021028
研究機関九州大学

研究代表者

小坂 俊夫  九州大学, 大学院医学研究院, 教授 (00126054)

研究分担者 小坂 克子  九州大学, 医学部, 教授 (60202058)
キーワード感覚系 / 嗅覚系 / 免疫細胞化学 / 共焦点レーザー走査顕微鏡 / 電子顕微鏡 / 介在ニューロン / 投射ニューロン / 神経回路
研究概要

マウス主嗅球のニューロン構成を明らかにするため本年度はnitric oxide synthase(NOS)含有ニューロンについて免疫細胞化学、トレーサー実験、電子顕微鏡観察により解析を進めた。その結果これまでの主にラットで報告されてきた所見と大きく異なる所見が得られた。
1)マウス嗅球NOS陽性は多様である。
これまで他の動物で報告されているperiglomerular cells, granule cells, short axon cells, stellate cells及びその他のまだ同定されていない介在ニューロンが嗅球NOS含有ニューロンに含まれていた。しかし、更に他の勲物で報告されていなかったexternal & middle tufted cellsの一部がNOS陽性であった.
2)主嗅球からの投射ニューロンはmitral cell, tufted cellのみでない。
嗅球NOS含有ニューロンの一部は嗅球外への逆行性トレーサー注入により標識された。その標識されたニューロン中にshort axon cellsの一部、その他の未同定のニューロンが含まれていた。従って、これまで局所回路ニューロンとされてきたニューロンの一部は局所回路ニューロンではなく、投射している可能性が高い。
3)嗅球からの投射ニューロン及び嗅球内での連合ニューロンの化学的性質の面での多様性が明らかになった。更にこのような異なるのタイプの投射ニューロンが特定のターゲット部位の関連している可能性も示唆されたが、今後の体系的な解析が必要である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] Heterogeneity of nitric oxide synthase-containing neurons in the mouse main olfactory bulb2007

    • 著者名/発表者名
      T.Kosaka, K.Kosaka
    • 雑誌名

      57

      ページ: 165-178

  • [雑誌論文] Cellular architecture of the mouse hippocampus : a quantitative review of chemically defined GABAergic neurons with stereology2006

    • 著者名/発表者名
      S.Jinno, T.Kosaka
    • 雑誌名

      56

      ページ: 229-245

  • [図書] 嗅球の構造と構成ニューロン pp.99-105(澁谷達明、市川眞澄 編)2007

    • 著者名/発表者名
      小坂俊夫, 小坂克子
    • 総ページ数
      248
    • 出版者
      朝倉書店「匂いと香りの科学」
  • [図書] Olfactory bulb anatomy.(New Encyclopedia of Neuroscience)(In : Larry Squire (Ed.))2007

    • 著者名/発表者名
      T.Kosaka, K.Kosaka
    • 出版者
      Elsevier, Amsterdam (in press)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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