研究概要 |
シナプス小胞形成とシナプス小胞膜タンパクの輸送を司るadaptor protein complex 3B(AP3B)の構成サブユニットの一つであるμ3Bサブユニットをコードする遺伝子ノックアウトマウス(AP3M2-KO)と、イノシトール3リン酸とGABA受容体γ2サブユニットの輸送蛋白をコードする遺伝子ノックアウトマウス(PRIP1-KO)、AP3M2とPRIP1遺伝子のダブルノックアウトマウス(AP3B/PRIP1-DKO)の10回目の戻し交配を開始し、母系であるC57B/6Jとの99.9%以上の遺伝子一致率を確保した。これら3種類の遺伝子改変モデル動物の、生命予後(寿命・繁殖能力・発達過程)及び光顕レベルの組織学的検索ではC57B/6Jとの著名な変異は検出できなかった。in vivo microdialysis及びmicrodialysis biosensorを用い、acetycholine, adenosine, aspartate, ATP, dopamine, GABA, glutamate, glycine, norepinephrine, serotoninの神経伝達物質・神経修飾物質の開口分泌制御機構の解析を行い、シナプス前終末の神経伝達物質遊離の変異を確認したが、現在、マイクロアレイを用いた分子レベルでの機序解析スクリーニングを行っている。
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