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2006 年度 実績報告書

DBZ/FEZ1遺伝子欠損マウスを用いた統合失調症の発症機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18023026
研究機関大阪大学

研究代表者

谷口 学  大阪大学, 医学系研究科, 教室技術職員 (30397707)

研究分担者 松崎 伸介  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (60403193)
キーワードDBZ / Fez1 / DISC1 / 統合性失調症 / PACAP / NGF / 神経細胞 / 神経突起進展
研究概要

スコットランドの1家系において1番染色体と11番染色体の転座が起きており、高率に統合失調症、うつ病、躁鬱病といった疾患を発症すること、その転座領域にDISC1遺伝子がコードされていることが報告された。そこで我々は、DISC1転座部位を中心に結合する蛋白質が生理的に重要な役割を持っており、転座が起きた結果、DISC1との結合が阻害され、神経細胞に必要な生理的機能が障害され、統合失調症等の精神疾患を引き起こすのではないかと仮説を立てた。そこで我々は、DISC1転座部位の配列を用いてyeast-two-hybridスクリーニングを行い、DISC1結合蛋白質として、Fasciculation and Elongation protein zeta-1(Fez1)、KENDRIN、DISC1-binding Zinc finer protein(DBZ)の3つを同定した。
本研究課題である、DISC1/FEZ1結合およびDISC1/DBZ結合の持つ意味を明らかにする第一歩として、各々の相互作用が神経細胞の突起進展に対する作用を検討した。その結果、1)NGFによりDISC1/FEZ1のinteractionが増強し、突起進展が促進されること、2)PACAP刺激により、DISC1がDBZから乖離し、乖離したDISC1が作用することで突起進展が促進されること、を見出した。以上の事実は、統合失調症患者脳ではこれら結合因子とDISC1の相互作用が阻害されることで、発達期におけるDISC1の機能が障害され、神経ネットワークの異常を引き起こす可能性を示唆している。
今後は、胎生期でのニューロンの発達と成熟におけるDBZ/Fez1の機能を明らかにすること、DBZ/Fez1遺伝子欠損マウスが統合失調症のモデル動物になりうるか否かを検討することで、統合失調症の病態解明につなげたいと考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] A novel DISCl-interacting partner DBZ (DISCl-Binding Zinc finger protein) : implication in the modulation of DISCl-dependent nurite outgrowth. : in press.2007

    • 著者名/発表者名
      Hattori T, Baba K, Matsuzaki S, Honda A, Miyoshi K, Inoue K, Taniguchi M, Hashimoto H, Shintani N, Baba A, Shimizu S, Yukioka F, Kumamoto N, Yamaguchi A, Tohyama M, Katayama T
    • 雑誌名

      Mol Psychiatry. (in press)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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