アレープラットフォームとして4.2Kマイクロアレーの開発・作製が終了した。このアレーの作製に計5057クローンのFISH解析を行い、想定される位置に正確にマップされ、多発シグナルのないクローン4235個を選択し、増幅・精製後インクジェット方式でスポットを行い完成させた。さらに4.2Kアレーを用いてCGH実験条件の最適化を行った。アレーCGHで染色体微細欠失・重複が疑われる領域を効率よく検証するシステムとして従来のFISH法があるが、細胞ペレットが必要であり、異常を疑う領域が多数である場合、検証する系としては労力が大きいため、それに代替しうる効率的・経済的な手法を確立すべくMLPA法・MCC(Molecular Copy-number Couting法)法・定量リアルタイムPCR法を導入し検証した。その結果定量リアルタイムが最も安価かつ迅速で安定した結果が得られる事が判明した。さらにFISH法に用いるプローブより小さな領域の変化も同定する事が可能であり特にFISHを代替する検証法と成りうることが判明した。 平成18年度までにでこれまでに統合失調症症例69例から検体収集が完了した(国立精神神経センター及び東京都精神医学総合研究所の協力による)。全ての検体からFISH検証用細胞ペレットならびにゲノムDNA抽出が完了した。開発した4.2Kアレーを用いて集積した八二ック障害ゲノム解析を開始している。これまでの40例の解析では、1例に少なくとも0〜12箇所のコピー数異常を検出している。これら異常の疑われる部位をFISHあるいは定量PCRで検証中である。
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