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2006 年度 実績報告書

ジルコニウム基金属ガラスの準安定熱力学データベース構築とナノ組織制御への展開

研究課題

研究課題/領域番号 18029018
研究機関九州工業大学

研究代表者

大谷 博司  九州工業大学, 工学部, 助教授 (70176923)

研究分担者 長谷部 光弘  九州工業大学, 工学部, 教授 (70005552)
キーワード状態図 / 第一原理計算 / 準安定平衡 / アモルファス形成
研究概要

○第一原理計算に基づく2元系準安定bccおよびfcc相の自由エネルギーの評価
本研究では典型的なZr基金属ガラスとして、Zr-Nb-Ti-Ni-Cu系合金を対象とし、これらの合金に含まれる2元系についてbccおよびfcc相の自由エネルギーを、第一原理計算とクラスター展開法によって次のように計算した。まず、bcc相については、bcc構造(A2)およびそれを基本とする規則構造であるDO_3(A元素とB元素との組成比が3:1、1:3)、B2、B32、B11(いずれも1:1)、MoPt_2型(3:1、1:3)の全エネルギーを第一原理バンド計算の一つであるFLAPW法(Full Potential Linearized Augmented Plane Wave Method)を用いて計算した。これらの計算においては、結晶における原子位置の最適化も行った。得られた規則構造の生成エネルギーをクラスター展開法(Cluster Expansion Method : CEM)により四面体一八面体クラスターの総和として展開し、さらにクラスター変分法(Cluster Variation Method : CVM)を適用して最も安定なクラスター配列を計算することにより、有限温度における自由エネルギーを評価した。
このようにして得られた自由エネルギーを実験値として取り入れながら、既存の熱力学データ、相境界データを用いて各2元系状態図の熱力学的解析を行った。一旦このようにして準安定構造を含めた各相の自由エネルギーが熱力学的に定式化されれば、安定状態および準安定状態の相平衡を自由に計算することができる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Thermodynamic Calculation of Phase Equilibria in the Nh-Ni-Ti-Zr Quaternary System2007

    • 著者名/発表者名
      T.Tokunaga, S.Matsumoto, H.Ohtani, M.Hasebe
    • 雑誌名

      Mater. Trans. 48・2

      ページ: 89-96

  • [雑誌論文] Nb-Ni-Zr系における相平衡の熱力学的手解析2006

    • 著者名/発表者名
      徳永辰也, 松本智史, 大谷博司, 長谷部光弘
    • 雑誌名

      日本金属学会誌 70・9

      ページ: 741-749

  • [図書] Springer Handbook of Materials Measurement Methods (H. Czichos, T. Saito, L. Smith Eds.)2006

    • 著者名/発表者名
      H.Ohtani(分担執筆)
    • 総ページ数
      300
    • 出版者
      Springer-Verlag

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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