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2006 年度 実績報告書

液中グロープラズマによる先進的反応場の生成と解析

研究課題

研究課題/領域番号 18030008
研究機関大阪大学

研究代表者

北野 勝久  大阪大学, 大学院工学研究科, 助手 (20379118)

キーワード液体接触プラズマ / 液中プラズマプロセシング / マイクロプラズマジェット / マイクロプラズマ / プラズマ触媒 / 誘電体バリア放電 / プラズマ重合 / プラズマ還元
研究概要

液体と気体が接触する新しい反応場の構築を目指して種々のプラズマ源の開発を行った。マイクロプラズマの技術を利用して、大気圧下で着火したプラズマを液体と接触させることにより、プラズマ中の高エネルギー粒子(特に電子やラジカル)が、液体そのものや、液中溶解物へ化学反応を起こす新しい反応場の研究を目指している。主に、1)電極間距離分布型誘電体バリア電極構造による液体表面接触プラズマ、2)らせん電極構造による液中気泡内プラズマ、3)LFマイクロプラズマジェットによる液体接触プラズマ、の3つプラズマ源を用いて研究を進めた。1)、2)に関しては誘電体バリア電極と13.56MHzの高周波電源を用いてグロープラズマの生成に成功した。2)では液中を移動する希ガスからなる気泡内部でグロー状のプラズマを着火できるという成果をあげた。また、それぞれ液体に溶解した色素(メチレンブルー)の分解実験を行ったところ、指数関数的にその濃度が減少した。発光分光分析から、OHラジカルがこの反応に寄与していると推定される。また、3)のプラズマ源に関しては、単電極によるプラズマジェットの生成が可能であることを実験的に発見したのをきっかけに、未知であった放電機構を解明し、さらに幅広いパラメーターでプラズマを着火することが可能となった。このLFマイクロプラズマジェットは、温度的に非平衡なプラズマ源であり、ガス温度は室温程度であるので指で触れるにもかかわらず(安全試験は行っていないのでお勧めはしない)、空気中の酸素からオゾンを生成できるだけの反応性を有する高い電子温度を持っている。この希有な特徴を有するプラズマは液体接触プラズマ源として好適であり、液中金属イオンのプラズマ還元や、液状モノマーのプラズマ重合や、緑膿菌の殺菌と言った応用研究に着手し、それぞれ初歩的な結果が得られている。バッテリー駆動のハンディタイププラズマ源の開発にも成功した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件) 産業財産権 (3件)

  • [雑誌論文] Characteristics of atmospheric pressure micro plasma jets produced by a lower frequency HV power supply2007

    • 著者名/発表者名
      K.Kitano
    • 雑誌名

      第24回プラズマプロセシング研究会 (SPP-24) 予稿集

      ページ: 217

  • [雑誌論文] Radio-Frequency (RF)-driven atmospheric-pressure plasmas in contact with liquid2006

    • 著者名/発表者名
      K.Kitano
    • 雑誌名

      Jpn. J. Appl. Phys. 45・10B

      ページ: 8294

  • [雑誌論文] RF barrier discharges on the liquid water surface2006

    • 著者名/発表者名
      K.Kitano
    • 雑誌名

      Proceedings of the 3rd International Workshop on Microplasmas (IWM2006)

      ページ: 67

  • [産業財産権] プラズマジェットを用いた金属ナノ粒子の合成及び表面処理2007

    • 発明者名
      古性均, 長崎幸夫, 北野勝久, 浜口智志
    • 権利者名
      国立大学法人筑波大学
    • 産業財産権番号
      郵送にて申請手続き中であり番号不明
    • 出願年月日
      2007-03-06
  • [産業財産権] グロープラズマの発生装置及びグロープラズマ発生方法2006

    • 発明者名
      北野勝久, 青木裕紀, 浜口智志
    • 権利者名
      財団法人大阪産業振興機構, 国立大学法人大阪大学
    • 産業財産権番号
      PCT/JP2006/317652
    • 出願年月日
      2006-09-06
  • [産業財産権] プラズマ生成装置およびプラズマ発生方法2006

    • 発明者名
      北野勝久, 浜口智志
    • 権利者名
      財団法人大阪産業振興機構, 国立大学法人大阪大学
    • 産業財産権番号
      特願2006-334800
    • 出願年月日
      2006-12-12

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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