• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

イソプレンユニット生合成経路を標的とした抗菌剤と抗マラリア剤開発のための探索研究

研究課題

研究課題/領域番号 18032022
研究機関東京大学

研究代表者

葛山 智久  東京大学, 生物生産工学研究センター, 准教授 (30280952)

研究分担者 高橋 洋子  北里大学, 北里生命科学研究所, 教授 (80197186)
キーワード放線菌 / 生理活性 / テルペノイド / 抗菌剤 / 阻害剤
研究概要

除草剤として使用されているclomazoneの誘導体であるketoclomazoneが、MEP経路の初発酵素であるDXP synthase活性を阻害することを見出した。そこで、Haemophilus influenzae由来のDXP synthaseを用いて、その阻害機構を明らかにすることを試みた。その結果、得られたカイネティックデータは、発見当初から推測されていたように、DXP synthase反応がPing Pong Bi Bi機構に従うことを強く支持した。すなわち、pyruvateが第一基質(A)として酵素(E)に結合し、次いで、第二基質(B)であるD-GAPが結合する前に最初の反応産物(P)であるCO_2の放出をともなって構造変化した酵素(F)が形成される。その後、D-GAPが結合して、最終産物(Q)であるDXPが生成する。次に、ketoclomazone存在下でのカイネティックデータを収集し、Lineweaver-Burkプロットを作成した。その結果、ketoclomazone濃度を変化させD-GAP濃度を固定してDXP synthase活性を測定した場合には直線群がほぼ平行になったことから、ketoclomazoneはpyruvateに対しては、不競合阻害を示すことが判明した。一方、pyruvate濃度を固定してDXP synthase活性を測定した場合には直線群がY軸の左側で交わったことから、ketoclomazoneはD-GAPに対しては、非競合阻害を示すことが判明した。これらの結果から、阻害剤(I)であるketoclomazoneは、遊離のDXP synthase (E)とは結合できず、pyruvateが結合して構造変化した(F)に結合すること、しかも、その結合部位はD-GAPの結合部位とも異なることが示唆された。以上のように、DXP synthaseに対するketoclomazoneのユニークな阻害機構を明らかにすることができた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Preferential recognition of a microbial metabolite by human Vγ2Vδ2 T cells.2007

    • 著者名/発表者名
      Puan, K.J., C. Jin, H. Wang, G. Sarikonda, A.M. Raker, H.K. Lee, M.I. Samuelson, E. Marker-Hermann, L. Pasa-Tolic, E. Nieves, J.L. Giner, T. Kuzuyama, and C.T. Morita.
    • 雑誌名

      Int. Immunol. 19

      ページ: 657-673

    • 査読あり
  • [学会発表] MEP経路阻害剤ketoclomazoneの阻害機構に関する研究2008

    • 著者名/発表者名
      松江由紀子
    • 学会等名
      日本農芸化学会
    • 発表場所
      名古屋・名城大学
    • 年月日
      2008-03-27

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi