1シロイヌナズナの13種のオキシドスクアレン閉環酵素遺伝子の機能解析 シロイヌナズナの全ゲノムが解読され、13種のオキシドスクアレン閉環酵素遺伝子の存在が判明した。昨年度までの研究によりそれらの酵素機能の同定がほぼ完了し、未同定のものは、2種のホモログのみとなった。本年度は、これら2種のホモログについて機能の同定を試みた。ゲノム配列を基にORFを予想し、プライマー設計した。cDNAプールを鋳型にPCRを行いホモログのcDNAを増幅し、5種の遺伝子を得た。それらを、酵母の発現ベクターに組み込み、ラノステロール合成酵素欠損の酵母変異株に導入し、生成物の単離後、各種スペクトルを測定し構造を決定した。その結果、Atlg79850はβ-アミリン合成酵素であることが判明した。しかし、残るAt5g36150は、これまでのところ同定には至っていない。一方、データベースを詳細に解析したところ、シロイヌナズナには、14番目のオキシドスクアレン閉環酵素のホモログ(At3g29255)が存在することが判明した。今回、機能同定できなかったものと、新たに見いだしたホモログの機能同定が今後の課題と思われる。 2トリテルペン配糖化酵素のクローニング ソヤサポニンを生産するダイズのEST情報を基にクローニングを試みた。ダイズは主としてソヤサポニンを大量に生産している。ダイズには167種の配糖化酵素と思われるESTが存在する。高発現しているものを10種に絞り込み、PCRで全長クローンを増幅し、大腸菌で発現させ、機能の同定を試みた。その結果、第二配糖化酵素、第三配糖化酵素の同定に成功した
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