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2007 年度 実績報告書

核内情報ネットワークの特異的制御分子に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18032026
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

影近 弘之  東京医科歯科大学, 大学院・疾患生命科学研究部, 教授 (20177348)

研究分担者 平野 智也  東京医科歯科大学, 大学院・疾患生命科学研究部, 助教 (20396980)
キーワード核内受容体 / ビタミン D / seco-ステロイド骨格 / LXR / Riccardin C / 蛍光プローブ / クマリン / AND型センサー
研究概要

本研究課題では、核内受容体機能を特異的に制御する分子を創製することによって、核内情報伝達ネットワークの解明を目的とし、これらが関与する疾患の新たな治療薬開発の基盤とするものである。本年度は以下の項目について検討した。
1)カルボラン含有ビタミンD受容体アゴニストの創製:これまで知られているビタミンD誘導体のほとんどは内因性リガンドの持つseco-ステロイド骨格への部分修飾体である。本研究では、ビタミンDのCD環をカルボランに代替し、側鎖に窒素原子をもつ化合物を設計、合成した。HL-60細胞の分化誘導活性において、天然のビタミンDに匹敵する化合物を見いだした。窒素原子上の置換基をかさ高くすると活性は消失した。非seco-ステロイド型もしくは含窒素ビタミンDの報告は少なく、本研究の成果は、更なる構造最適化により、ユニークな活性プロファィルを持つビタミンD誘導体の創製が可能であることを示している。
2)非環式Riccardin C誘導体の創製:天然由来のRiccardin Cは、核内受容体LXRαに特異的アゴニスト活性を有している。Riccardin Cは4つの芳香環を持つ環状化合物であるが、その立体構造をミミックする非環式化合物を設計、合成した。その結果、やや弱いながらもLXRα選択的な活性を有する新規化合物を得た。
3)細胞内情報伝達ネットワーク解析のための蛍光プローブ開発:クマリンを蛍光団として、その3位と6位に種々の置換基を持つ化合物ライブラリーを構築した。これらの化合物の蛍光特性を検討した結果、3位にフェニルトリアゾール環および6位のフェニル基に電子吸引性基を持つ化合物に強い蛍光が認められた。この置換基効果は独立した性質であるので、本骨格を用いることにより、2つの測定対象を同時に検出できるAND型蛍光センサーへの応用が可能である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] STAT5α/PPARγ Pathway Regulates Involucrin Expression in Keratinocyte Differentiation2007

    • 著者名/発表者名
      Dai, X.
    • 雑誌名

      J. Invest. Dermatol. 127

      ページ: 1728-1735

    • 査読あり
  • [雑誌論文] β-Cryptoxanthin, a novel natural RAR ligand, induces ATP-binding cassette transporters in macrophages2007

    • 著者名/発表者名
      Matsumoto, A.
    • 雑誌名

      Biochem. Pharmacol 74

      ページ: 256-264

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Tamibarotene2007

    • 著者名/発表者名
      Miwako, I.
    • 雑誌名

      Drugs of Today 43

      ページ: 563-568

    • 査読あり
  • [学会発表] Synthetic Retinoids: Biological Functions and Clinical Utilities2007

    • 著者名/発表者名
      影近 弘之
    • 学会等名
      第4回武田科学振興財団薬科学シンポジウム
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2007-12-03

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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