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2007 年度 実績報告書

N-置換イミンを用いる多環式生体機能分子の合成

研究課題

研究課題/領域番号 18032059
研究機関九州工業大学

研究代表者

北村 充  九州工業大学, 工学部, 准教授 (10313199)

キーワードオキシム / アミノーHeck反応 / 全合成 / 天然物合成
研究概要

コシノスタチンの合成研究:コシノスタチンは2002年に単離された高腫瘍性天然物であり,医薬品への応用が期待されている。この化合物はA-Gの7つの環に糖が結合した構造を有する。本年度はC-G環に相当するモデル化合物を設定し,その合成を検討した。特にD環部は二つの酸素官能基を含む三つの不斉点を有し,その立体選択的な構築が問題となるが,諸問題を解決し,モデル化合物の合成に成功した。
アミノ-Heck反応によるヒト白血病活性を有するセファロタキシンの合成:これまでに我々はオキシムの低原子価金属種への酸化的付加,およびその金属種のオレフィンへの付加(アミノ-Heck反応)を見出している。この反応を利用し,セファロタキシンの特徴的なスピロ骨格の構築を試みた。すなわち,ジエニルケトン0-ペンタフルオロベンゾイルオキシムに,ジメチルスルホキシド中,0価パラジウム錯体と不斉配位子としてBINAPを作用させると,連続型不斉アミノHeck反応が進行し,光学活性なスピロイミンを合成することに成功した。このように,スピロ炭素の絶対立体配置を制御し,セファロタキシン合成における鍵中間体を合成することができた。
さらに,β-アルキニルケトンオキシムのアミノ-Heck反応,引き続く,パラジウム触媒を用いるカップリング反応について検討した。この場合,カップリング反応は進行しないものの,興味深いことに,触媒量の0価パラジウム錯体で,ピロールが生成することがわかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] Synthesis of 5-phenyl 2-functionalized pyrroles by amino Heck and tandem amino Heck carbonylation reactions2007

    • 著者名/発表者名
      Zaman, S.; Kitamura, M.; Abell, A. D.
    • 雑誌名

      Aust. J. Chem 13

      ページ: 624-626

    • 査読あり
  • [雑誌論文] General synthesis route to benanomicin-pradimicin antibiotics2007

    • 著者名/発表者名
      Tamiya, M; Ohmori, K; Kitamura, M;, 他4名
    • 雑誌名

      Chem. Eur. J 13

      ページ: 9791-9823

    • 査読あり
  • [雑誌論文] (-)-ソルダリンの全合成2007

    • 著者名/発表者名
      北村 充, 千葉俊介, 奈良坂紘一
    • 雑誌名

      有機合成化学協会誌 65

      ページ: 450-459

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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