• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

実用的短経路による特異骨格生物活性物質の創製

研究課題

研究課題/領域番号 18032067
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

中田 雅也  慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (50118981)

キーワードシオマイシン / メチルサルコフ トエート / 生物活性物質 / 生体機能分子 / 全合成 / ペプチド / 有機合成化学 / 天然物
研究概要

特異骨格生物活性物質であるシオマイシンAとメチルサルコフイトエートの全合成を達成した。
ペプチド性チオストレプトン系抗生物質シオマイシンAは、極めて複雑な構造をもつ天然有機化合物である。シオマイシンAを5つのグメント、A、B、C、D、E、に分け、まずそれらを合成し、次いでそれらを順次連結させ、さらに2度の環化反応により全合成を達成した。
ビスセンブラノイド類は、軟体サンゴから2 2種類単離された希少構造天然物であり、2つのセンブラノイド(14員環化合物)の分子間Diels-Alder反応で生合成されたと考えられるユニークな海洋天然有機化合物である。このビスセンブラノイド類の1つであるメチルサルコフイトエートを、生合成仮説と同じ分子間Diels-Alder反応を利用して全合成した。まず、親ジェン部分に相当するメチルサルコエートをジチアンカップリング、小杉-右田-Stilleカップリング、閉環メタセシスを鍵反応として合成した。次いで、ジェン部分を不斉エポキシ化、選択的ジヒドロピラン環構築を鍵反応として合成した。最後にこれらの分子間Diels-Alder反応により、メチルサルコフイトエートの全合成を達成した。
これら2つの天然有機化合物の効率的な全合成を達成したことは、生体機能分子の創製分野に大いに貢献するものと考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Total synthesis of siomycin A2007

    • 著者名/発表者名
      Tomonori Mori
    • 雑誌名

      Tetrahedron Letters 48

      ページ: 1331-1335

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Total Synthesis of methyl Sarcophytoate2007

    • 著者名/発表者名
      Takahiro Ichige
    • 雑誌名

      Journal of the American Chemical Society 129

      ページ: 9862-9863

    • 査読あり
  • [図書] Science of Synthesis, 1, 3-Dithianes and 1, 3 -Dithiepanes2007

    • 著者名/発表者名
      Masaya Nakata
    • 総ページ数
      95
    • 出版者
      Georg Thieme Verlag KG

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi