• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

ゲスト分子の脱離・吸着過程における配位空間形状変化の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18033019
研究機関名古屋大学

研究代表者

西堀 英治  名古屋大学, 大学院工学研究科, 助教授 (10293672)

研究分担者 坂田 誠  名古屋大学, 大学院工学研究科, 教授 (40135306)
青柳 忍  名古屋大学, 大学院工学研究科, 助手 (40360838)
キーワード配位空間 / ゲスト分子 / 放射光 / 遺伝的アルゴリイズム / 粉末回折
研究概要

ボトムアップ的な手法により作成された、今までに無いデザイン及び空間を持つ新物質の原子配列、すなわち構造を明らかにすることは、作成された物質の同定だけでなく、空間形状からポテンシャルなどを議論するうえで最も重要である。配位空間を持つ新物質の構造決定には、単結晶X線構造解析が一般に用いられるが、新物質では単結晶が得られないことも多い。この様な場合でも、粉末試料なら得られることが多いため、粉末試料の構造研究は、空間を持つ物質のScienceにおいて重要な役割を果たすと考えられる。
本研究では、空間を形成するフェロセン-アントラキノン共役接合錯体(1,4-Fc_2Aq)について、SPring-8で得られた粉末回折データを用いた、ゲスト分子の吸着・脱離に伴う構造変化の観測をおこなった。
THF分子をゲストとした場合に、この物質がゲスト分子の吸着・脱離のプロセスでも結晶保っていることがSPring-8における粉末X線回折実験により判明した。このため、In-situの粉末X線回折実験により、吸着・脱離のプロセスを詳細にしらべ、溶媒の脱離温度などを詳細に解明した。この成果は、分子の合成と含めてAngewandte Chemie International Editionに掲載された。
また、2種類の溶媒分子o-CIBzとhexaneを吸着した1,4-Fc_2Aqについて、ゲスト分子の脱離に伴う構造変化をSPring-8における放射光粉末法により調べている。室温(300K)〜360Kにおける粉末回折パターンを測定した。その結果、300K、340K、360Kで全くピーク位置が異をっていることがわかる。解析から360Kですべての溶媒が脱離していることがわかった。また、300Kと340Kでは、どちらも溶媒を取り込んでいるが、構造が結晶系まで含めて異なることもわかった。細かな原子位置の導出を現在進めている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Magnetic transitions of single-component molecular metal [Au(tmdt)_2] and its alloy systems.2006

    • 著者名/発表者名
      Zhou B, Shimamura M, Fujiwara E, Kobayashi A, Higashi T, Nishibori E, Sakata M, Cui HB, Takahashi K, Kobayashi H
    • 雑誌名

      Journal of the American Chemical Society 128

      ページ: 3872-3873

  • [雑誌論文] Guest-induced instant and reversible crystal-to-crystal transformation of 1,4-bis(ferrocenylethynyl)anthraquinone.2006

    • 著者名/発表者名
      Kondo M, Murata M, Nishihara H, Nishibori E, Aoyagi S, Yoshida M, Kinoshita Y, Sakata M
    • 雑誌名

      Angewandte Chemie International Edition 45

      ページ: 5461-5464

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi