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2007 年度 実績報告書

混合金属型キラル配位空間の創製

研究課題

研究課題/領域番号 18033030
研究機関大阪大学

研究代表者

今野 巧  大阪大学, 理学研究科, 教授 (50201497)

キーワード錯体配位子 / 配位ポリマー / キラリティー / 配位空間 / チオール配位子 / コバルト / 水銀 / 金属超分子
研究概要

本研究では、チオール型配位子を用いたキラルな錯体配位子の合成、ならびにこの種の錯体配位子と各種金属イオンとの反応による混合金属型キラル配位空間の創製について検討した。
含硫アミノカルボン酸であるD-ペニシラミン(D-H_2pen)が硫黄単座でHg^<11>に配位したチオラト単核錯体([Hg(D-Hpen-S)(D-H_2pen-S]^+)を合成した。この水銀(II)錯体は、対応する金(I)酸錯体([Au(D-pen-S)_2]^<3->)と同様に、配位チオラト基に加えてフリーのアミノ基およびカルボキシル基を用いて金属イオンに配位すると期待される。
しかし、Pd^<11>との反応では、D-pen配位子がHg^<11>からPd^1へ転移し、3分子のD-penが3つのPd^11を連結した環状三核錯体([Pd_3(D-pen-N,O,S)_3])が形成された。また、この環状三核錯体は、結晶中において、水素結合により層状に配列し、上下に親水性と疎水性の配位空間を形成することも見出した。
L-システイン(L-H_2cys)をもつチオラト単核錯体(Δ_1-or ∧_L-[Co(L-Hcys-N,S)(en)_2]^<2+>)にHg^11を反応させることにより、2つの非配位カルボキシル基をもつ硫黄架橋三核錯体([Hg{Co(L-Hcys-N,S(en)_2}_2]^<6+>)の3つのジアステレオ異性体(Δ_LΔ_L、∧_L∧_L、∧_L∧_L)を合成した。このうち、∧_L∧_L体は脱プロトン化により自己集積化し、チューブ状の配位空間をもつ一次元ヘリックス構造を形成することを見出した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Controlled Binding of a L-Cysteinato Cobalt(III) Octahedron to a Cadmium(II) Center2007

    • 著者名/発表者名
      有冨 隆志
    • 雑誌名

      Inorganic Chemistry 46

      ページ: 1343-1353

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A Novel S-bridged Pd^<II>_2Hg^<II> Metallacycle of D-Penicillaminate they Forms a Unique Supramolecular Structure Combined with Tetraamminepalladium(II)2007

    • 著者名/発表者名
      平井 悠佑
    • 雑誌名

      Chemistry Letters 36

      ページ: 434-435

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Creation of Discrete Silver(I) Coordination Compounds with Nonbridging Chlorides by the Usc of Mono(D-penicillaminato)cobalt(III) Metalloligand2007

    • 著者名/発表者名
      光永 誠一
    • 雑誌名

      Chemistry Letters 36

      ページ: 790-791

    • 査読あり
  • [学会発表] 2-アミノエタンチオラト多核金属錯体と酒石酸金属錯体の共結晶化2007

    • 著者名/発表者名
      宇野 真史
    • 学会等名
      錯体化学討論会
    • 発表場所
      岡崎
    • 年月日
      2007-09-26

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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