• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

ジメチルスルホキシド溶媒の特性を活かした無触媒反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18037006
研究機関茨城大学

研究代表者

折山 剛  茨城大学, 理学部, 教授 (90185687)

キーワードジメチルスルホキシド / 無触媒反応 / ヘンリー反応 / 1,4-付加反応
研究概要

これまでの有機合成化学においては、収率の向上、反応の効率性を目的として、種々のルイス酸触媒、あるいはルイス塩基触媒を用いた反応の開発が活発になされてきた。これに対して、既知の反応で触媒を用いることが常識とされてきた有用かつ基幹的反応を、ジメチルスルポキシド(DMSO)の特性を活かして触媒を全く用いずに「無触媒」で進行させることを目的として本研究に着手した。
ヘンリー反応は、カルボニル化合物とニトロアルカンからβ-ニトロアルコールを合成する反応であり、有機合成化学において古くから知られている重要な炭素-炭素結合生成反応の一つである。これまでに、ルイス塩基やルイス酸などを触媒として用いるヘンリー反応が数多く報告されている。そこで、ジメチルスルホキシド(DMSO)の反応剤に対する活性化効果に注目し、ルイス塩基などの触媒を積極的に用いることなくDMSO溶媒中で反応を進行させることができないかと考え、本研究を行った。その結果、DMSO溶媒中、MS 4A存在下、カルボニル化合物に対してニトロメタンを反応させたところ、対応するβ-ニトロアルコールが収率よく得られることを明らかにした。また、DMSOの代わりにDMFを溶媒として用いると収率が大きく低下し、アセトニトリル、塩化メチレン、ヘキサン等の溶媒ではほとんど反応が進行しないこともわかった。ニトロメタン以外に、ニトロエタン、2-ニトロプロパンを用いても同様な反応が進行した。さらに、DMSO溶媒中、α,β-不飽和カルボニル化合物に対してニトロアルカンを反応させたところ、1,4-付加反応が進行して、対応するγ-ニトロカルボニル化合物が収率よく得られることも見出した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Henry Reaction and 1,4-Addition of Nitroalkanes to α,β-Unsaturated Carbonyl Compounds under the Influence of MS 4A in DMSO2007

    • 著者名/発表者名
      T.Oriyama, M.Aoyagi, K.Iwanami
    • 雑誌名

      Chem.Lett. 36・5

      ページ: 612-613

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi