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2006 年度 実績報告書

ポリカテコールの精密重合による合成と動的次元構造制御

研究課題

研究課題/領域番号 18039003
研究機関山形大学

研究代表者

幅上 茂樹  山形大学, 工学部, 助教授 (30252266)

キーワードビナフトール / 酸化カップリング / クロスカップリング / 光学活性高分子 / 遷移金属触媒 / フェノール / 不斉重合 / 蛍光特性
研究概要

酸化カップリング反応の制御について検討を行なった。1.銅(I)-ビスオキサゾリン触媒を用いた2-ナフトール類のカップリング反応においてクロスカップリング制御の可能性についてさらに検討した結果、高いクロスカップリング選択性を有効に利用することによるオリゴビナフトール類の高効率的な合成に成功した。また、ビナフトール誘導体の重合への応用では、モノマー構造を選ぶことにより、99%に達するクロスカップリング制御に成功し、得られたポリマーの蛍光特性等ついても明らかにした。さらに、本重合系をハイパーブランチ型ポリマー合成へと応用し、新規なハイパーブランチ型ポリマーの効果的な合成にも成功した。2.バナジウム(IV)触媒を用いたカップリングの立体制御について検討した結果、バナジウム塩と酒石酸ナトリウム塩あるいはリチウム塩を組み合わせた新規な酸化カップリング重合触媒が、従来に比べ、極めて高い立体制御能を有することを見出した。この重合系により得られるポリビナフトール誘導体は、比旋光度[α]D200以上を示し、その重合反応における立体選択性を2量体の立体構造から類推した結果、88%eeであることがわかった。また、新規な酸化カップリング重合触媒として、コバルト(II)サレン錯体が有効であることを見出し、その検討も行なった。3.フェノール類の酸化カップリング重合について、モノマーとして4-アルコキシフェノールを用い検討を行った結果、マンガン(II)あるいはマンガン(III)錯体が高い重合活性を示し、さらに、ジアミンを配位子として組み合わせることにより、カップリングの位置選択性をある程度制御することが可能であることを見出した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006 その他

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] 高選択的不斉酸化カップリング重合によるポリ(ビナフトール)の合成2006

    • 著者名/発表者名
      幅上茂樹, 天間知久, 村上総一郎, 東村秀之, 波多野豊平, 平佐哲也
    • 雑誌名

      高分子論文集 63(5)

      ページ: 297-305

  • [雑誌論文] Oxidative Coupling Polymerization of Octahydroxyquaternaphthyl Derivatives Producing Stereocontrolled Polybinaphthol2006

    • 著者名/発表者名
      S.Habaue, K.Ishikawa, A.Aikawa, S.Murakami, B.Hatano
    • 雑誌名

      Polym.Bull. 57(3)

      ページ: 305-312

  • [雑誌論文] Cu(I)-Catalyzed Asymmetric Oxidative Cross-Coupling Reaction of 2-Naphthol Derivatives2006

    • 著者名/発表者名
      T.Temma, B.Hatano, S.Habaue
    • 雑誌名

      Tetrahedron 62(36)

      ページ: 8559-8563

  • [雑誌論文] Catalytic Oxidative Cross-Coupling Polymerization of Unsymmetric Binaphthol Derivatives Using Cu(I)-Bisoxazoline Complexes

    • 著者名/発表者名
      T.Temma, Y.Takahashi, Y.Yoshii, S.Habaue
    • 雑誌名

      Polym.J. (In press)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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