研究課題
本研究では、tetrakis(3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl)porphyrin(TDtBHPP)をモジュール分子として合成した。TDtBHPPを真空蒸着によりCu(111)基板上にsub-monolayerとして並べると、ヘキサゴナル型の二次元細密構造を形成することを、走査型トンネル顕微鏡(STM)観察により明らかとした。この分子配列においては、基板温度が低温(0℃以下)から室温へと上昇するにつれ分子が動き、ポーラス型のスクエア配列に置き換わっていく。この変化は、STM観察のタイムスケールよりも遅く、二次元分子パターンの変化を世界で初めてリアルタイムで観察することに成功した。側鎖水酸基間の水素結合による安定構造形成は、同化合物の結晶構造解析によっても確認された。また、低温で形成されるヘキサゴナル型の分子パターンには二種類あり、それぞれ独立のドメインを形成していることが確かめられた。一つのドメインは、ポルフィリン平面に対し4つのフェニル環を平面上に寝かせたコンフォメーションめ分子のみから構成され、他のドメインはポルフィリン平面に対し4つのフェニル環を立てたサドル型のコンフォメーションの分子のみからなっていた。驚くべきことに、これらのドメインの境界には、2つのフェニル環を寝かせその他の2つを立てた分子の単分子ラインが形成されていることが判明し、ドメイン間のミスマッチを分子自体のコンフォメーション変化によって調整していることを分子レベルで確かめることができた。
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