研究課題/領域番号 |
18040002
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
田中 洋介 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 講師 (20283343)
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研究分担者 |
黒川 隆志 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 教授 (40302913)
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キーワード | 超高速光通信 / 光パルスシンセサイザ / 時分割多重 / 時空間変換光信号処理 / フィードバックシステム / 光パルス成形 |
研究概要 |
毎秒テラビットの超高速光信号を電気的に処理することは、帯域制限から困難である。しかし、時空間変換信号処理を行えば、テラビット領域の信号処理が可能になる。これまで筆者等は、超高速光TDM通信への応用を目指し、アレイ導波路回折格子(AWG)による時空間変換信号処理を用いた光パルスシンセサイザを開発してきた。しかし、現状の光パルスシンセサイザは、任意のパルス列整形や分散補償のための振幅・位相制御パラメータを試行錯誤で決めねばならない点に問題があった。 本特定領域公募研究では、こうした背景を踏まえ、波形測定器の出力を光パルスシンセサイザにフィードバックする自動制御技術の確立を中心に検討を進め、原理確認実験により、任意の振幅、位相を持つコム光源から、理想的な光パルスを合成可能なことを実証した。具体的には、最初に光パルスシンセサイザの制御電流と振幅および位相変化の詳細な検討、および光信号波形観測装置のインタフェース改造によるフィードバック系の構築を行った。また、フィードバック処理用のソフトウェア開発として、遺伝的アルゴリズム、およびシミュレーティドアニーリングを検討した。合成した光パルスの一例として、帯域375GHz、モード間隔12.5GHzで任意の位相、振幅をもった光周波数コム光源から、幅4psのGaussianパルス波形を整形した。このときのFT積は0.52で、理想値0.42にほぼ近い値となっていた。
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