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2007 年度 実績報告書

イオン液体及び水から成るミクロ界面を利用する新しいバイオ高分子材料の創製

研究課題

研究課題/領域番号 18045028
研究機関九州大学

研究代表者

森川 全章  九州大学, 大学院・工学研究院, 助教 (10363384)

研究分担者 君塚 信夫  九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (90186304)
キーワードイオン液体 / たんばく質 / マイクロカプセル / 界面材料化学
研究概要

本年度は,当初の研究計画に基づいて,イオン液体/水界面を利用するたんぱく質マイクロカプセルの作製について検討した.疎水性イオン液体(1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド,bmim TFSI)中に牛血清アルブミン(BSA)の水溶液を加えると, BSAがイオン液体/水界面に吸着し,安定なマイクロ水滴(エマルション)が形成された.グルタルアルデヒドによりBSAを架橋した後,エタノールアミン水溶液を加えると,BSAマイクロカプセルを一段階で水中に抽出できることがわかった.また,人血清アルブミン(HAS),ラクトグロブリン(LGB),チトクロムcを用いた場合においても,同様にマイクロカプセルが得られ,本手法の一般性が確認された.また,たんぱく質水溶液の濃度を変えるだけで,マイクロカプセルのサイズを制御できることがわかった.
BSAやLGBマイクロカプセルについて,フルオレセインを用いて透過特性を検討した.その結果,フルオレセインは,これらのカプセル壁を容易に透過できることがわかった.また,DNAとBSAの混合水溶液を用いることによって,容易にDNAを内包したBSAカプセルが得られることを見出した.さらに,西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)の内包について検討したところ, HRPはその酵素活性を維持した状態で,BSAカプセルに内包できることが明らかとなった.このように,イオン液体/水界面を利用することによって,たんぱく質マイクロカプセルを作製し,その物質透過性や内包特性に関する基礎的な知見を得ることができた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] イオン液体の界面を利用する中空マイクロ粒子の作製2007

    • 著者名/発表者名
      森川 全章・君塚 信夫
    • 雑誌名

      機能材料 27

      ページ: 44-50

  • [学会発表] イオン液体/水界面におけるたんぱく質の集積化とマイクロカプセルの作製2007

    • 著者名/発表者名
      ○森川全章・仁位梨沙・高野亜紀・君塚信夫
    • 学会等名
      第56回高分子討論会
    • 発表場所
      名古屋工業大学
    • 年月日
      2007-09-19

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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