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2007 年度 実績報告書

イオン液体水溶液表面の構造研究

研究課題

研究課題/領域番号 18045029
研究機関立命館大学

研究代表者

矢野 陽子 (藤原 陽子)  立命館大学, 理工学部, 研究員 (70255264)

キーワード表面X線回折 / イオン液体 / X線反射率
研究概要

X線反射率法(XR)とは、X線を試料に対してすれすれに入射させ、全反射角度近傍での反射率を観測することにより、表面深さ方向の密度分布を得ようというものである。入射角の-4乗で変化するX線強度を精度良く測定しなければならないため、分子レベルで構造を決定するには放射光源を用いるのが常套手段となっている。これまで国内の放射光施設には、そのような装置を備えたビームラインが存在しなかったが、本研究は、高輝度光科学研究センターの宇留賀らとともにSPring-8に溶液界面反射率計を立ち上げることに大いに貢献した。イオン液体についての測定にはまだ至っていないが、測定時間わずか2分というこの装置は、水溶液表面にイオン液体が吸着する過程といったダイナミクス研究に威力を発揮すると思われる。
一方、反射X線の周囲に生じる回折像(表面X線回折、GIXD)を解析すると、水平面内の構造情報も得ることができる。本研究では実験室の反射率計を用い、X線の入射角を制御して表面深さ10nmの回折パターンを得ることに成功した。ニートなイオン液体のGIXD測定を行ったところ、[bmim]PF_6表面の回折パターンは、片柳らが報告したバルクの[bmim]I片柳らが報告したバルクの[bmim]Iのパターンと非常に良く似ており、表面構造はカチオンが支配していることがわかった。一方、[bmim]TFSIのパターンは全く異なっており、かさ高いアニオンが構造を支配していることがうかがえる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] Surface structure of a neat ionic liquid investigated by grazing incidence X-ray diffraction2008

    • 著者名/発表者名
      Yohko F. Yano
    • 雑誌名

      Analtical Science (submitted)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] エタノール-水"ナノ"ミストの観測と超音波霧化分離のメカニズム2008

    • 著者名/発表者名
      矢野陽子
    • 雑誌名

      超音波テクノ(日刊工業出版) 20

      ページ: 82-85

  • [雑誌論文] Small-angle X-ray scattering measurement of a mist of ethanol nanodrop lets: approach to understanding ultrasonic separation of ethanol-water mixtures2007

    • 著者名/発表者名
      Yohko F. Yano
    • 雑誌名

      J. Chem. Phys. 127

      ページ: 031101 1-4

    • 査読あり
  • [雑誌論文] エタノール水溶液の物理化学と超音波霧化によって発生したミストの構造2007

    • 著者名/発表者名
      矢野陽子
    • 雑誌名

      化学工学誌 71

      ページ: 829-832

  • [雑誌論文] X-ray reflection from a water surface investigated by a new liquid interface reflectometer at SPring-82007

    • 著者名/発表者名
      Yohko F. Yano
    • 雑誌名

      J. Physics: conference series 83

      ページ: 012024

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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