研究課題
本研究では、技術革新の資料収集、分析・解釈のための知識マネジメント方法論の確立と、石川県の伝統的工芸品産業における技術革新問題への適用を目的とし、技術革新に関する知識基盤化に取り組んできた。技術革新の資料収集、分析・解釈のための方法論として、研究代表者が開発している「知識の統合と創造のためのシステム方法論」を改良して適用している。石川県内には10品目の伝統的工芸品があるが、本年度は九谷焼産業から着手した.石川県工業試験場九谷焼技術センター(旧石川県九谷焼試験場)に調査の協力を要請し、現職の4名と過去に技術開発に携わっていた4名の計8名の技術開発者にインタビュー調査を実施することができた。また、技術開発者の関係者(職人や組合)にもインタビューの機会を得た。インタビュー・データはトランスクリプト後、研究報告書と合わせて技術開発プロセスの時間軸を設定し、各段階において「知識の統合と創造のためのシステム方法論」に基づき分類・整理した。分類・整理し終えた幾つかの技術開発事例から、技術開発が行われたときの産地状況、技術開発に対する想い、困難な問題が生じたときの解決方法など、当事者しか知り得ない情報・経験と、研究報告書などの既存の情報と合わせて表現することで、過去に起こった技術革新についてより深い理解が可能になり、今後の技術開発活動に貢献できるものである。また、収集したデータ・知識をより効果的に利用できるように、本研究方法に基づいたナレッジベース・システムの開発を継続している。
すべて 2006
すべて 雑誌論文 (5件)
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