研究課題/領域番号 |
18046011
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
西尾 一政 九州工業大学, 大学院生命体工学研究科, 教授 (50039145)
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研究分担者 |
山口 富子 九州工業大学, 大学院工学研究科, 助手 (20243983)
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キーワード | 八幡製鉄所 / 技術革新 / 鉄鋼材料 / レール / 材質 / 耐摩耗性 / 製鋼造塊技術 / 形鋼圧延技術 |
研究概要 |
2.1 鉄道創設期から1929年JES制定までのレール技術変遷過程の調査 1870(M3)年に始まる官設鉄道創成期に用いられたレールは全て英から輸入され、錬鉄と炭素鋼が組合された4種類のレールが用いられていた。以後、耐摩耗性と耐用性の向上のための炭素鋼レールへ統一、輸入レールは英独から米へ変化、さらに我国に適したレール材質の検討、最後に1929(S4)年に鉄道省規格(JRS)と日本標準規格(JES)の制定によるレール製造技術の自立と、1930(S5)年以降の鉄道省用レールの全量国産化に至る過程を分析している{以上の内容は、H19年2月21日(水)、NHK総合テレビ22:00放映、「その時歴史が動いた-鉄は国家なり-」の作成に利用された。}。 2.2 普通レールの規格の変遷調査 1929年に「レールに関する日本標準規格(JES)」が制定されたが、この規格以前に用いられた八幡製鐵所の規格、さらにJES制定後の変遷、1953年の日本工業規格(JIS)「普通レール」への改正と現在までの変遷を調査、整理している。 2.3 レール高強度化技術の革新過程 八幡製鐵所では1901年の起業以来、中炭素鋼の圧延ままの普通レールが製造されていたが、太平洋戦争後さらなる高強度化には熱処理で対応することとされた。まず、1963年に「HHレール」が制定され、以後「NHHレール」、「直接熱処理レール」、「HEレール」が開発され、それらの革新過程を分析している。 2.4 レール製造設備と製造技術の革新過程 起業時の輸入設備・創業技術が、原料事情や材質からのニーズ、量的拡大に応えて能力が増強され、さらに各時点で国産化、合理化が進められ、現在の世界トップレベルの設備、技術に至る革新過程を整理した。
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