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2007 年度 実績報告書

脳の情報コーディングにおける身体性の役割をBMI法で検討する

研究課題

研究課題/領域番号 18047012
研究機関京都大学

研究代表者

櫻井 芳雄  京都大学, 文学研究科, 教授 (60153962)

キーワード情報コーディング / BMI / ニューロン / 樹状突起 / 場所特異性 / 場所細胞 / 海馬 / ラット
研究概要

昨年度に引き続き、ラットが自らの身体で反応する場合と、BMIにより身体を介さず特定の神経活動が反応を代行する場合について、すでに開発済みのRASICAとドデカトロードを用い、同じマルチ(多数)ニューロン活動を記録し解析した。まず、ラットの簡単な学習課題として移動式ノーズポーク課題を開発した。この課題は、ラットが反対側の壁に移動しそこにあいた穴に鼻先を入れる課題である。次に、その課題をBMIで行わせるための装置を構築した。すなわち、ラット自身が移動せずにマルチニューロン活動で反対側の壁を移動させる装置である。そして、その装置を用い行動を測定し、マルチニューロン活動の記録を進めた。また、ラットが一定の空間内を自由に移動する際の海馬体のマルチニューロン活動を、同じくRASICAとドデカトロードを組み合わせて記録し解析した。そして、1つのニューロンの細胞体から生起するスパイクと、樹状突起から生起するスパイク(dendritic spike)を分離することに成功した。さらに、ラットが空間内を移動する際、細胞体からのスパイクは特定の場所のみで発火することが多く(場所特異性)、一方樹状突起からのスパイクは場所特異性が低いことがわかった。すなわち海馬の錐体細胞は、樹状突起を介し他のニューロンから受け取る特異性の低い場所情報を、特定の場所をコードする特異性の高い情報に変換していることが示唆された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2007 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Coding of spatial information by soma and dendrite of pyramidal cells in the hippocampal CA1 of behaving rats.2007

    • 著者名/発表者名
      Takahashi, S., and Sakurai, Y.
    • 雑誌名

      European Journal of Neuroscience, 26

      ページ: 2033-2045

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Analysis of multineuron activity using the kernel method.2007

    • 著者名/発表者名
      Nomura, M., Sakurai, Y. and Aoyagi, T.
    • 雑誌名

      Journal of Robotics and Mechatronics 19

      ページ: 364-368

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ブレインーマシン・インタフェースの現状と可能性2007

    • 著者名/発表者名
      櫻井芳雄
    • 雑誌名

      システム/制御/情報 51

      ページ: 464-472

  • [学会発表] Spatial information coded by the soma and dendrite of ・・・.2007

    • 著者名/発表者名
      Takahashi, S. and Sakurai, Y.
    • 学会等名
      37th Society for Neuroscience Annual Meeting
    • 発表場所
      サンディェゴ(米国)
    • 年月日
      2007-11-07
  • [図書] ブレインーマシン・インタフェース最前線2007

    • 著者名/発表者名
      櫻井芳雄・八木透・小池康晴・鈴木隆文
    • 総ページ数
      204
    • 出版者
      工業調査会
  • [備考]

    • URL

      http://www.bun.kyoto-u.ac.jp/~ysakurai/

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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