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2006 年度 実績報告書

階層構造スケーリングを考慮した、自己組織神経回路網の環境応答解析

研究課題

研究課題/領域番号 18048043
研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

工藤 卓  独立行政法人産業技術総合研究所, セルエンジニアリング研究部門, 研究員 (10344110)

研究分担者 田口 隆久  独立行政法人産業技術総合研究所, セルエンジニアリング研究部門, 副研究部門長 (10197246)
キーワード生物・生体工学 / 脳・神経 / 生体生命情報学 / 知能ロボティクス / バイオ関連機器
研究概要

培養条件の詳細な検討を行い、情報処理の流れを詳細に制御するために適切な培養液組成、培養基質表面のコート手法などを網羅的に、詳細に検討した。長期にわたって神経活動を継続的に記録しうる系を確立し、培養日数に依存して特徴的な自発的神経活動が発生すること、これが神経機能的結合の構成に関与することを発見した。この内容に関して論文を1報投稿中(電気学会誌)である。また、国際学会で成果を2件公表した(MHS, SFN)。
神経栄養因子などの拡散性モジュレータが急性に自発的神経電気活動を活性化させ、ネットワークの活動パターンが変化することを見いだした。さらに、培養を継続したままで各種薬剤による活動パターンの変化を解析する手法を開発し、NMDA型グルタミン酸受容体の発現と培養日数依存的な特徴的活動パターンとの相関を継続して解析中である。
さらに、環境からの入力として電流刺激を再構成神経回路網に与え、これが細胞間相互作用に及ぼす効果を検討した。神経回路網の活動パターンを環境に対する応答とられえ、入出力特性の解析を行った。神経回路活動に依存したフィードバック刺激を印加することで、自発的活動パターンが大きく変更されることを見いだした。この結果をふまえて、プログラム可能な多点刺激切替システム及びこの制御ソフトウェアの開発を行い、さらに柔軟なフィードバック刺激が可能な系を構築した。また、神経回路網クラスター構築を目指し、相互通信プログラムの作成を行い、生体神経回路網を複数接続したクラスタに上位情報処理システムを加えて、高等生物脳の階層化された神経回路網を模した系を構築している。多点刺激装置による刺激・記録系のシステムインテグレーションと階層構造形成に関して現在論文投稿中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Interaction and intelligence in living neuronal networks interfaced with moving robot2006

    • 著者名/発表者名
      S.N.Kudoh, T.Taguchi
    • 雑誌名

      Progress in biomedical optics and imaging. proceedings of SPIE Vol. 6036

      ページ: 60360S1-12

  • [雑誌論文] Operation of Network Dynamics in Cultured Hippocampal Neurons on a Multi-electrode Array2006

    • 著者名/発表者名
      Suguru N.Kudoh, Isao Hayashi, Ai Kiyohara, Takahisa Taguchi
    • 雑誌名

      Proc. of. the 2006 International Symposium on Micro-NanoMechatronics and Human Science (MHS2006) 06TH8922C

      ページ: 200-204

  • [図書] 「神経細胞」の項、ナノバイオ大事典(監修 山根恒夫、松永是、民谷栄一)2007

    • 著者名/発表者名
      工藤卓, 田口隆久
    • 総ページ数
      3/636
    • 出版者
      株式会社テクノシステム

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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