研究課題/領域番号 |
18050031
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
初沢 清隆 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (20256655)
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研究分担者 |
橋本 仁志 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (50372826)
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キーワード | 膜融合 / ファゴサイトーシス / SNAREタンパク質 / GTPase / マクロファージ / ファゴソーム / 小胞体 / ゴルジ体 |
研究概要 |
近年、ファゴサイトーシスにおいて、小胞体(ER)がphagosomeの形成初期に細胞膜と直接融合し膜成分をphagosome形成に供給することや、本来ERに局在するMHCクラスI分子群がphagosomeに送られ抗原提示に機能することがわかってきた。本研究は、「ER局在のSNAREタンパク質、syntaxin18(以下syx18)とSec22bが、ファゴサイトーシス時の膜融合反応に機能する」という最近の知見にも基づき、「ファゴサイトーシスにおけるER・ゴルジ体からのメンブレントラフィック機構」の総合的な解明を目的とする。 本年度は以下の2点について成果を挙げている。 (1)ファゴサイトーシスにおけるSec22bの機能解析 ・Sec22b過剰発現マクロファージ(J774/mVENUS-Sec22b)の解析を進めた結果、フォルボールエステル刺激による一過的な活性酸素の産生(oxidative burst)プロファイルが変化していた。産生に関与するNOX2複合体の発現量に変化が見られないことから、Sec22bがこれらの機能調節に関与することが考えられた。予備的実験から細胞膜局在のSNAREタンパク質もこの調節に関与することから、NOX2の機能発現には一連のメンブレントラフィックの存在が予想された。 (2)LRG47のファゴサイトーシスにおける機能解析 ・p47 GTPaseファミリーのーつLRG47の過剰発現マクロファージ(J774/mVENUS-LRG47)を作製した。これまでの報告とは異なり、mVENUS-LRG47はERやゴルジ体には局在せず液胞様の構造体に存在し、NOX2複合体のgp91^<phox>やリン脂質PSのバイオセンサーLact-C2とよく共局在していた。この細胞では、NOX2の活性に変化は見られないが、Fc受容体依存のファゴサイトーシスが阻害されていたことから、この液胞様構造体の細胞膜へのトラフィッキングがファゴサイトーシスの効率制御に関与すると考えられた。
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