研究課題/領域番号 |
18050039
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
十川 久美子 独立行政法人理化学研究所, 免疫1分子イメージング研究ユニット, 研究員 (20291073)
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研究分担者 |
徳永 万喜洋 国立遺伝学研究所, 構造遺伝学研究センター, 教授 (00192659)
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キーワード | 1分子イメージング / マルチカラー3次元イメージング / 転写因子 / 蛍光観察 / 免疫細胞活性化 |
研究概要 |
蛍光1分子顕微鏡システムは、蛍光励起用のレーザー光の入射位置をPC制御でシフトすることにより、照明方法を全反射照明法(TIR)から薄層斜光照明法(HILO)そして落射照明法(Epi)へと変化させることができる。薄層斜光照明法は、細胞内部だけを薄層状に照明することで背景光を抑える特徴がある。顕微鏡のステージPC制御によるフォーカスコントロールとあわせてPC制御することにより、細胞表面と細胞内部の任意の深さを瞬時に切り換えることができ、それぞれの場所での最適な観察と同時に、3次元イメージングが可能になる。複数種の蛍光ラベルタンパク質を用いることにより、マルチカラー3次元イメージングを行うことで、各タンパク質の刺激前後での分布変化、共局在変化を定量することができる。このシステムを用いて以下の研究を行った。 (1)免疫細胞(T細胞)における刺激前後の転写因子分布の変化 抗原刺激による受容体を介したT細胞活性化の過程において、チロシンリン酸化タンパク質などにより刺激が伝達され、シグナルタンパク分子が核内に移行し、転写因子として作用開始する。この過程の可視化解析を目的として、GFP変異体または蛍光ラベル抗体により標識した転写因子のマルチカラー3次元イメージングを行い、可視化することができた。 (2)免疫細胞(T細胞)活性化初期過程におけるシグナル伝達分子の動態解析 シグナル伝達に関与するアダプター分子Vavについて、変異分子の刺激後の動態を蛍光観察により解析することにより、特定のチロシン残基がT細胞活性化初期過程に必須であることをつきとめた。Vavは、T細胞活性化初期過程において、アクチンとの相互作用に関与していることが知られており、このチロシン残基がシグナル伝達分子の集積、移動に重要な役割を果たしている可能性がある。
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