研究課題
c-MIRは過剰発現させる事によって、MHC class II,B7-2の発現を抑制する事ができる。この抑制は、それぞれの分子の細胞内領域にあるリジン残基にユビキチンを付加し、リソソームにて分解する事によってなされる。c-MIRによる抑制の分子機構を探索する目的にて、テトラサイクリンにてc-MIRが発現する細胞株を作成した。この細胞はテトラサイクリン投与後約4時間にてc-MIRが発現し、細胞表面におけるB7-2、MHC IIの発現が顕著に抑制される。細胞表面のB7-2が抑制される機構を、表面分子をビオチン化する事によって観察した。その結果、細胞表面に存在していたB7-2がc-MIR発現によって、ユビキチン化される事、さらに、エンドサイトーシスを抑制する事によって、細胞表面にユビキチン化されたB7-2が蓄積される事が明らかとなった。また、細胞表面においてc-MIRとB7-2は複合体と形成している事が明らかとなった。これらの事から、c-MIRは細胞表面においてB7-2と結合し、ユビキチン化を誘導し、細胞表面におけるユビキチン化がエンドサイトーシスを誘導している事が強く示唆された。現在、ユビキチン化によるエンドサイトーシス誘導の分子機構を、ユビキチン化されたB7-2に結合する分子を同定し、その分子を抑制する事によるc-MIR機能への影響を調べる事により検討を行いつつある。また、c-MIRに機能的に結合する分子の網羅的解析を行いつつある。
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