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2007 年度 実績報告書

ヒストンのメチル化による生殖細胞分化制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 18051009
研究機関京都大学

研究代表者

立花 誠  京都大学, ウイルス研究所, 准教授 (80303915)

キーワード精子形成 / 卵子形成 / ヒストン / メチル化 / 対合 / 相同染色体 / パキテン期
研究概要

ヒストンメチル化酵素G9aの生殖細胞特異的破壊マウスを樹立するため、Tissue Non-Specific Alkaline Phosphatase (TNAP)の遺伝子座にCreをノックインしたマウスとG9aのコンディショナルノックアウトマウスを交配し、最終的に生殖細胞特異的にG9aを欠損させるマウスを樹立した。
得られた生殖細胞特異的G9a欠損マウス雄を複数の野生型の雌と自然交配させたが、調べたすべてにおいて不妊であった(n=8)。G9a欠損の精巣では未分化なspermatogoniaと、ある程度の分化したspermatocyteは存在していた。しかし反面、相同染色体の対合が完了したpachytene spermatocyteは全く認められなかった。以上のことから、精子形成において、第一減数分裂の完了にG9aは必須であることが分った。
次にG9a欠損の雌の表現型を調べるべく、野生型の雄と交配した。その結果、不妊のマウスと子供を作れるマウスの2種が存在することが分かり、その比率は3:1であった(n=12)。妊娠可能なマウスにおいて、生まれてくる仔の数は1回の平均でおよそ3匹程度と少なく、また、生涯の出産回数も1〜3回程度と顕著に減少していた。卵巣切片の解析により、G9a欠損の成熟雌は野生型の10分の1以下の数の卵子しか保持していなかった。以上の知見をThe EMBO journalに報告した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Characterization of Drosophila G9a in vivo and identification of genetic interactants2008

    • 著者名/発表者名
      Kato Y., et. al.
    • 雑誌名

      Genes to cells (印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Functional Dynamics of H3K9 Methylation During Meiotic Prophase Progression2007

    • 著者名/発表者名
      Tachibana M., et. al.
    • 雑誌名

      The EMBO journal 26

      ページ: 3346-3359

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Histone H1 variant, HIR is involved in DNA damage response2007

    • 著者名/発表者名
      Hashimoto H., et. al.
    • 雑誌名

      DNA repair 6

      ページ: 1584-1595

    • 査読あり
  • [学会発表] ヒストンメチル化酵素複合体によるクロマチン構造変換2007

    • 著者名/発表者名
      立花 誠
    • 学会等名
      第30回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      横浜(パシフィコ横浜)
    • 年月日
      2007-12-12

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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