研究課題/領域番号 |
18052017
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
石橋 俊 自治医科大学, 医学部, 教授 (90212919)
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研究分担者 |
永島 秀一 自治医科大学, 医学部, 研究生 (30406136)
田副 文子 自治医科大学, 医学部, 研究生 (20406127)
加藤 秀樹 自治医科大学, 医学部, 研究生 (20406094)
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キーワード | 脂肪細胞 / トリグリセリド / リパーゼ / 肥満 / ヒト / 遺伝子発現 / インスリン抵抗性 / 脂肪酸 |
研究概要 |
自治医大附属病院の外科と産婦人科において開腹手術を予定した症例において説明同意を行った上で、開腹部の皮下脂肪、大綱、腸間膜脂肪を採取した。現時点で解析に使用した対象者は男性16人、女性13人で基礎疾患としては胃癌や大腸癌等の悪性腫瘍25例を占めた。各脂肪組織からRNAを抽出しreal-time PCR法を用いて、TG分解酵素群(ホルモン感受性リパーゼ(HSL)、adipoce TG lipase(ATGL)、TG水酸酵素(TGH))の遺伝子発現を定量した。それぞれの発現量と各種臨床指標との間の相関を調ぺだ。 対象群において、インスリン抵抗性指標(HOMA-R)はBMI、腰高部CTで算出される皮下脂肪面積(SFA)、内臓脂肪面積(VFA)、両者の和である総脂肪面積(TFA)と有意な正相関を示した。TFAは血清HDL-C値と負の相関を示した。全例をまとめると、HSLとTGHは部位別に差を認めないが、ATGLのみ皮下脂肪に比し大網脂肪で有意に高値であった。HSLmRNA発現は皮下脂肪において、BMI、TFA、VFA、HOMA-Rと負の相関を示した。ATGLmRNA発現は、大網と勝間膜脂肪においてウエスト周囲値と正の相関を示した。TGHmRNA発現は、皮下脂肪において、TFA、SFAと正の相関を、皮下と大網において血清LDL-コレステロール値と正の相関を示した。 皮下脂肪のHSLは、肥満・インスリン抵抗性と負の相関を示し、脂肪分解(lipolysis)における負のフィードバック機構の存在が推測された。
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