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2007 年度 実績報告書

外来薬物による遺伝子発現誘導における転写因子複合体の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 18055001
研究機関東北大学

研究代表者

安元 研一  東北大学, 大学院・生命科学研究科, 准教授 (90241629)

研究分担者 十川 和博  東北大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (80175421)
キーワードFLIM-FRET / 薬物応答 / 転写因子複合体 / Arnt / AhR / 遺伝子調節 / 蛍光顕微鏡
研究概要

蛍光の寿命の変化を測定するシステムとして、ピコ秒パルスレーザー・蛍光顕微鏡・時間空間相関単一光子計数検出器・時間電圧変換器を組み合わせたFLIM-FRET測定システムの開発を進めた。従来の蛍光強度の変化を測定する方法と比較すると、蛍光寿命の変化を測定することにより他の分子からの蛍光による影響を排除することができ、さらにFRETによる蛍光寿命の変化が蛍光分子間の距離に依存することから、生体分子の構造変化や相互作用の変化を測定できる利点がある。
このFHM-FRET測定システムを用いた解析対象として、外来薬物3-Methylcholanthrene(3-MC)をリガンドとする薬物受容体AhRとそのパートナー因子Arntによる標的遺伝子の活性化機構の解析を行った。特にArntの核内における局在と二量体形成との関連についてこのシステムによる解析を行い、核内スペックルにおいてホモ二量体を形成しているがその他の核内領域ではホモ二量体は形成されていないことを見いだした。さらにレポーターとしてmRFPを用いることにより単一生細胞におけるレポーターの活性を測定する系を構築した。Arntの核内局在は核一様に存在している場合とスペックルを形成している場合がある。そこでArntの核内局在とレポーターの活性との相関関係を測定したところ、スペックル形成と共に転写活性を有する細胞の分布が増加していることが示された。したがってArntの核内スペックルにおけるホモ二量体形成がレポーターの転写活性化に重要であることが示された。このシステムでは細胞の「集団」を用いた実験では明らかになりにくい転写因子の機能を単一生細胞で観察することにより明らかにすることができた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Identification of amino acid residues in the Ah receptor involved in ligand binding.2007

    • 著者名/発表者名
      Goryo, K.
    • 雑誌名

      Biochem. Biophys. Res. Commun. 354

      ページ: 396-402

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The effects of dickkopf1 (DKK1) on gene expression and Wnt signaling by melanocytes: mechanisms underlying its suppression of melanocyte function and proliferation.2007

    • 著者名/発表者名
      Yamaguchi, Y.
    • 雑誌名

      Journal of Investigative Dermatology 127

      ページ: 1217-1225

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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