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2007 年度 実績報告書

転写因子XGrhl3によるWntシグナル阻害メカニズムの解析と外胚葉分化

研究課題

研究課題/領域番号 18055011
研究機関名古屋大学

研究代表者

花房 洋  名古屋大学, 理学研究科, 助教 (00345844)

キーワードXGrh13 / 外胚葉 / Wntシグナル / 神経誘導 / Xenopus
研究概要

Xenopus初期胚外胚葉において表皮組織は、神経組織と拮抗的に形成されることがしられている。われわれは外胚葉の分化を制御する因子としてXenopus Grainyhead like 3(XGrh13)を同定した。XGrh13はXenopus初期胚予定表皮領域に特異的に発現し、神経胚期には神経板の前方に発現がみられる。外胚葉が表皮と神経に分化する際、BMPシグナルは表皮組織誘導因子として働く。これに対し神経組織が誘導される領域では、ChordinなどBMPアンタゴニストが発現しBMPシグナルを阻害している。このように神経誘導にはBMPシグナルの阻害が必須であることが知られている。これまでの解析から、XGrh13はBMPシグナルの下流で機能し、表皮形成に重要な役割を果たしていることが明らかとなった。さらに興味深いことに、XGrh13がWntシグナルを阻害する活性を持つことを見いだした。本研究課題において我々はXGrh13がどのようにWntシグナルを阻害するのか、その分子メカニズムの解明を試みた。その結果、XGrh13は転写活性化因子としてWntシグナルを阻害因子の発現を誘導し、Wntシグナル細胞内伝達因子beta-cateninのレベルでWntシグナル阻害することを明らかにした。さらにXGrh13によって誘導される阻害因子の同定を、cDNAマイクロアレイを用いておこなったところ、mRNA decayに関与する因子XTTPの同定に成功した。XTTPはmRNA結合能依存的にWntシグナルを阻害することがわかった。これらの結果から、XGrh13はWntシグナルをmRNAのレベルで抑制している可能性が考えられ、現在その解析を進めている。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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