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2006 年度 実績報告書

ショウジョウバエ神経幹細胞プログラムのdecoding

研究課題

研究課題/領域番号 18055033
研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

広海 健  国立遺伝学研究所, 個体遺伝研究系, 教授 (70291888)

研究分担者 浅岡 美穂  国立遺伝学研究所, 個体遺伝研究系, 助手 (40370118)
キーワード神経幹細胞 / Seven-up / ショウジョウバエ / 転写因子スイッチング
研究概要

神経幹細胞のように多様な細胞種を生み出す必要のある幹細胞は,完全に自己複製するのではなく,「時間とともに自らの性質を変化させる」ことによって娘細胞の多様性に寄与しなければならない.ショウジョウバエの胚中枢神経系では,神経幹細胞は発生の時間経過に従ってHunchback, Kruppelといった転写因子を順次発現し,それを「誕生の順序」の情報として分化していく神経細胞に提供する.従って,神経細胞多様性生成の分子機構を理解するためには「神経幹細胞はいかにして発生の時間情報をその遺伝プログラムのスイッチングへと変換するか?」という問題が重要である.神経幹細胞においてHunchback, Kruppel遺伝子にスイッチングの時間情報を与えているのは転写因子Seven-upである.Seven-upはHunchbackからKruppelへの切り替え時に一過的に発現し,seven-up変異体では,この切り替えが正常に起こらず,神経細胞の多様性生成は破綻する.本研究では,神経幹細胞の時間情報の最上流因子としてのSeven-upの発現制御機構を解析した.まず,神経幹細胞の細胞周期進行を止めると,本来Seven-up mRNAが消失した後の時期にも大量のmRNAが蓄積していることを見いだした。これは,Seven-up遺伝子の転写をONからOFFに切り替えるには細胞周期進行あるいは細胞分裂からの入力が関与していることを示している.また,Seven-up mRNAとSeven-upタンパク質の発現プロファイルを比較することにより,第1回の分裂を行う前の神経幹細胞ではSeven-up mRNAは存在するがSeven-upタンパク質は観察できないことも見いだした.これは,Seven-up発現をONにするには転写後調節が働いていることを示唆している.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Interactions between Plexin-A2, Plexin-A4, and Semaphorin 6A Control Lamina-Restricted Projection of Hippocampal Mossy Fibers.2007

    • 著者名/発表者名
      Suto, F., Tsuboi, M., Kamiya, H., Mizuno, H., Kiyama, Y., Komai, S., Shimizu, M., Sanbo, M., Yagi, T., Hiromi, Y., Chedotal, A., Mitchell, K.J., Manabe, T., Fujisawa, H.
    • 雑誌名

      Neuron 53

      ページ: 535-547

  • [雑誌論文] DRONC coordinates cell death and compensatory proliferation.2006

    • 著者名/発表者名
      Kondo, S., Senoo-Matsuda, N., Hiromi, Y., Miura, M.
    • 雑誌名

      Mol. Cell. Biol. 26

      ページ: 7258-7268

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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