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2006 年度 実績報告書

形態形成運動を時空間レベルで制御する三量体Gタンパク質の活性化機構

研究課題

研究課題/領域番号 18057024
研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

布施 直之  国立遺伝学研究所, 個体遺伝研究系, 助手 (80321983)

キーワードGタンパク質 / シグナル伝達 / 形態形成運動 / 胚発生 / ショウジョウバエ
研究概要

発生過程において、細胞は集団となってダイナミックに形を変え移動する。このような形態形成運動では、個々の細胞の運動は時空間レベルで厳密に制御されなければならない。単独の細胞の運動において、三量体Gタンパク質(Gタンパク質)を介したシグナル伝達は重要な役割を果たしている。しかし、形態形成運動におけるGタンパク質の役割は不明な点が多い。また最近、Ric8やGRKなどのGタンパク質活性調節因子が多数同定されてきた。しかし、それらの因子によるGタンパク質の活性調節が形態形成運動にどのような役割をもつのか、わかっていない。本研究は、ショウジョウバエの原腸陥入をモデルに、形態形成運動におけるGタンパク質の役割と活性化機構を明らかにすることを目的とする。
申請者は、複数のGαサブユニットが原腸陥入の特異的な細胞運動に関与することを見いだした。また、Ric8の変異を同定し、細胞運動が弱まることを確認した。さらに、GRKも原腸陥入に必須であることを見いだした。GRK変異胚を観察すると、形態変化を行う細胞の領域が広がるとともに形態変化自体もより強くなり、Ric8変異と対照的な表現型を示した。これらの結果は、Ric8とGRKがそれぞれGタンパク質の活性を正と負に調節することを予想させるとともに、Gタンパク質の活性のファインチューニングが原腸陥入における細胞運動の制御に必須であることを示唆している。申請者は、さらに高速共焦点レーザー顕微鏡を用いて、原腸陥入のライブイメージング(2次元+時間)を行い、形態形成運動の定量的な解析を始めている。今後、ライブイメージング、遺伝学や生化学的な解析を通して、原腸陥入におけるGタンパク質の活性化調節の役割を明らかにする。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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