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2007 年度 実績報告書

RNAのポリA鎖伸長を介した染色体分配制御ネットワーク

研究課題

研究課題/領域番号 18058005
研究機関鳥取大学

研究代表者

中西 友子  鳥取大学, 医学部, 助教 (10344863)

キーワードmGLD-2 / ポリA鎖伸長 / ノックアウトマウス / 卵子 / 細胞質 / mRNA
研究概要

個体の発生・分化は、遺伝子発現を時空間的に制御することで正常に進行する。なかでも生殖細胞の分化においては、体細胞と異なり転写レベルでの調節に加え、翻訳レベルでの調節が遺伝子発現に大きく寄与している。我々はこれまでに、線虫やカエルの卵子でmRNAポリA鎖を伸長させるポリAポリメラーゼ(PAP)GLD-2のマウスホモログ(mGLD-2)に着目し、Mgld-2が細胞質でのポリA鎖付加に必須なCPSF160およびCPEBと協調してCyclinB1やMos MrnaなどのポリA鎖を伸長させることで、卵成熟の進行に必須な細胞周期関連タンパク質の翻訳を活性化していることを明らかにしてきた。
そこで本年度は、作製したmGLD-2ホモ欠損マウス卵子の表現型について詳細に解析を行った。内在性および外来性mRNAを指標にポリA鎖伸長活性を検討した結果、ホモ欠損卵子ではヘテロ欠損卵子と比較して活性が低いものの有意な差を認めることはできなかった。このことを反映するように、ヘキスト33342を利用した細胞分裂過程の染色体分配や、胚発生速度のタイムラプス観察においても、ホモおよびヘテロ欠損卵子との間で違いはなかった。これらのことはmGLD-2のポリA鎖付加活性を補完する酵素の存在を示しており、卵子における減数分裂の進行が、複数個のPAPによる細胞周期関連タンパク質の翻訳活性化を介した複雑なネットワークで制御されていることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件)

  • [雑誌論文] Birth of normal offspring from mouse eggs activated by a phospholipase Cζ protein lacking three EF-hand domains.2008

    • 著者名/発表者名
      Nakanishi. T., et. al.
    • 雑誌名

      J. Reprod. Dev. (In press)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Non-canonical poly(A) polymerase in mammalian gametogenesis.2008

    • 著者名/発表者名
      Kashiwabara, S., et. al.
    • 雑誌名

      Biochem. Biophys. Acta 1779

      ページ: 230-238

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Disruption of mouse poly(A) polymerase mGLD-2 does not alter polvadenvlation status in oocytes and somatic cells.2007

    • 著者名/発表者名
      Nakanishi. T., et. al.
    • 雑誌名

      Biochem. Biophys. Res. Commun. 364

      ページ: 14-19

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Acrosome reaction of mouse epididymal sperm on oocyte zona pellucida.2007

    • 著者名/発表者名
      Yamashita, M., et. al.
    • 雑誌名

      J. Reprod Dcv. 53

      ページ: 115-126

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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