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2006 年度 実績報告書

減数分裂期染色体分配の進行制御機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 18058025
研究機関静岡大学

研究代表者

山本 歩  静岡大学, 理学部, 助教授 (70359082)

キーワード細胞生物学 / 分子生物学 / 減数分裂 / 分裂酵母 / 染色体分配 / スピンドルチェックポイント / anaphase promoting complex / サイクリン
研究概要

減数分裂では二回の染色体分配(anaphase)が起こり、染色体の半数化がおこる。減数分裂のanaphase制御機構を解明するために、分裂酵母を用いて減数分裂におけるanaphase promoting complex(APC)の活性化因子、およびAPCを阻害するスピンドルチェックポイント機構の働きを解析した。第一、第二分裂において染色体とスピンドルの結合に異常が生じるとスピンドルチェックポイント因子Mad2は体細胞分裂と同じくAPC活性化因子であるSlp1を介してanaphase開始を遅延した。またMad2によって第一分裂に遅延が生じると第一分裂のanaphase前にサイクリンの減少がおき、第二分裂においてサイクリンの再蓄積が減少してanaphaseの開始が早まった。減数分裂特異的なAPC活性化因子であるFzr1,Fzr2,Fzr3の機能を解析したところ、Fzr1が第一、第二分裂のサイクリン分解およびanaphase開始に関与し,第一分裂のanaphase開始遅延時におけるanaphase前のサイクリン減少および第二分裂のanaphase早期開始を引き起こすことが判明した。また減数分裂特異的因子Mes1がSlp1だけでなくFzr1の働きも阻害していることを示唆する結果が得られた。一方Fzr2とFzr3は第二分裂の開始に関与すると考えられた。これらの結果から、減数分裂のanaphaseはAPC^<Slp1>とAPC^<Fzr1>によって制御されており、Mes1がAPCの制御に重要な役割を果たしていると考えられた。そして第一分裂でスピンドルチェックポイントによってAPC^<Slp1>が阻害されるとAPC^<Fzr1>は阻害されずにanaphase前にサイクリン分解を引き起こし、その結果、第二分裂でサイクリンなどの再蓄積に異常が生じ、anaphase開始が早まると考えられた。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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