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2006 年度 実績報告書

細胞周期におけるテロメア構造変換サイクルの分子基盤

研究課題

研究課題/領域番号 18058027
研究機関千葉大学

研究代表者

松浦 彰  千葉大学, 理学部, 教授 (10272692)

キーワード細胞周期 / テロメア / リン酸化 / CDK / ATM / アミノ酸置換
研究概要

テロメアは、真核生物の線状染色体の末端を構成し、染色体機能の安定化を介して遺伝情報の恒常性に関与する。これまで我々は出芽酵母をモデルにした解析を行い、テロメアに局在化するタンパグ質複合体の細胞周期における動的変化、およびその変化のテロメアキャッピング機能と複製機能の調整への関与を見いだしている。今年度は、テロメア構成タンパク質のうち、一本鎖DNA結合活性をもつCdc13-Stn1-Ten1複合体に注目し、その動態と制御に関する解析を進めた。以下に今年度得た知見について述べる。
1.Stn1の細胞周期におけるリン酸化制御
Stn1はテロメア複製が進行とともにSDS-PAGEにおける泳動度の遅い分子種が出現することを発見した。この移動度の変化はStn1におきるリン酸化修飾が原因であることを見いだした。遺伝学的な解析からこのリン酸化にはATMファミリータンパク質Tel1とMec1、およびCdkであるCdc28が関わっている可能性が示唆された。また、この修飾がテロメラーゼによるテロメア伸張を制御していることが示された。
2.Stn1の網羅的改変体の作成
Stn1は複数の細胞周期キナーゼによって多重にリン酸化を受けている可能性がある。Stn1のSer、Thr残基を網羅的に非リン酸化アミノ酸であるAla残基に置換し、プラスミドシャフリングにより正常型Stn1と置き換えた株を作成した。この中には、テロメア長制御異常など、テロメア代謝の異常をもつものが含まれていることが明らかになった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] テロメア構造の細胞周期制御-複製後に起こるテロメア構造変化の分子機構2007

    • 著者名/発表者名
      松浦 彰
    • 雑誌名

      実験医学 25

      ページ: 175-180

  • [雑誌論文] テロメアの構造変換を介した染色体末端の保護と複製の統合的制御機構2007

    • 著者名/発表者名
      松浦 彰
    • 雑誌名

      遺伝 21

      ページ: 164-166

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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