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2006 年度 実績報告書

耳垢決定遺伝子ABCC11は膜輸送分子複合体形成の基盤遺伝子か

研究課題

研究課題/領域番号 18059027
研究機関長崎大学

研究代表者

吉浦 孝一郎  長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助教授 (00304931)

キーワードABCC11遺伝子 / 耳垢型
研究概要

ABCC11多型に依存した解剖学的な耳垢腺の差異を明らかにすることと、ABCC11が移送する基質の同定、ABCC11を基盤とした膜移送体複合体の同定を目的としている。
1.ABCC11抗体の作製
融合蛋白質として発現させて回収した60アミノ酸(Guo抗原)を使用する抗原と、15合成オリゴペプチドを使用する抗原とを用いた。Guo抗原によって得られた血清をアフィニティーカラムによって精製し、免疫組織化学的に組織を染色できる抗体を得ることができた。合成オリゴペプチドによる免疫によっても、特異抗体が得られた。
2.湿型あるいは乾型耳垢腺の免疫染色
上述した抗体によって、湿型あるいは乾型耳垢腺の免疫染色を行うた。ABCC11蛋白質は、どちらの型の耳垢腺においても腺の管空面に面した細胞膜(apical side)に染まり、差があるようには思えなかった。また、細胞質内にもうすく点状に染まった。
3.電子顕微鏡によるABCC11の細胞内局在
湿型耳垢腺の免疫電子顕微鏡観察をおこなった。断頭分泌物に膜成分としてABCC11が含まれていた。細胞内局在についての詳細は、今後の検討課題である。
4.ABCC11発現細胞の薬剤耐性試験
当初分離したABCC11mRNA発現LLC-PK1 cell lineは、抗体ができた時点で、ABCCl1蛋白質の発現の有無を確認した。mRNAは大量に発現されているが、蛋白質としては極めて少量か、ほとんど発現していない。このような、細胞は使用できないため、現在TetOff系の確立を行っているところである。
5.機能解析のためのABCC11発現膜vesicleの単離(バキュロウィルス系)
ABCC11蛋白質が移送する分子同定のためにバキュロウィルス-Sf9発現系による膜分画回収、膜vesicleの調整を行った。今後、基質を加えてから膜を回収しての質量分析を行っていく。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] A single-nucleotide polymorphism in the ABCC11 gene is the determinant of human earwax type.2006

    • 著者名/発表者名
      Yoshiura K.
    • 雑誌名

      Nature Genetics 38

      ページ: 324-330

  • [雑誌論文] 耳垢型はABCC11遺伝子の一塩基多型によって決定されている2006

    • 著者名/発表者名
      吉浦孝一郎
    • 雑誌名

      医学の歩み 217・13

      ページ: 1197-1198

  • [産業財産権] 耳垢型又は腋下臭症の評価方法2005

    • 発明者名
      吉浦孝一郎, 新川詔夫
    • 権利者名
      吉浦孝一郎, 新川詔夫
    • 産業財産権番号
      特願2005-178563
    • 出願年月日
      2005-06-17

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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