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2007 年度 実績報告書

性質変化による透明帯の受精制御メカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 18060027
研究機関大阪大学

研究代表者

伊川 正人  大阪大学, 微生物病研究所, 准教授 (20304066)

研究分担者 井上 直和  大阪大学, 微生物病研究所, 助教 (50379096)
キーワード透明帶 / 受精 / 精子 / 卵子 / ノックアウト
研究概要

卵子を取り囲んでいる透明帯は単なる物理的バリアーとしての細胞外マトリックスであるだけでなく、同種の精子のみを選別して通過させることで、生物学的バリアーとしても機能している。また受精後にはその性質を変化させることで、2つ以上の精子が受精する多精子受精を防御する役目も担っている。本研究では、我々の作製した種々の遺伝子組換えマウスを活用することで、透明帯による受精制御メカニズムの解明を目指す。
我々が作製したカルメジンのノックアウトマウスの精子は透明帯に結合できないために雄性不妊となる。そこで野生型の精子とカルメジンのノックアウトマウスの精子から、tritoriX114抽出により膜タンパク質を濃縮して抽出し、2次元電気泳動により比較した。その結果、カルメジン欠損ヤウスで特異的に消失する新規タンパク質をいくつか同定した(spot 1〜3)。その1つspot3は2つの疎水性領域を持つことから、抗体を作製して解析を行ったところ、精子特異的に発現する18kDaのタンパク質であることが判明し、我々はPZIPと名付けた。19年度はPZIPのノックアウトマウスを作製して解析を進めたところ、PZIPノックアウトマウスの精子はカルメジンノックアウトマウスの精子と同様に透明帯に結合できず、雄性不妊を示すことを明かにした。
これまでカルメジンを欠損すると精子上から膜タンパク質であるADAM3が失われること、またADAM3のノックアウトマウスも透明帯に結合できないことが知られている。今回の結果から精子と透明帯結合にADAM3だけでなくPZIPが重要な役割を担っていることが示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Sperm-egg interaction and gene manipulated animals.2007

    • 著者名/発表者名
      Inoue, N, et. al.
    • 雑誌名

      Soc Reprod Fertil Suppl. 65

      ページ: 363-71

    • 査読あり
  • [雑誌論文] PGAP1 knock-out mice show otocephally and male infertility.2007

    • 著者名/発表者名
      Ueda, Y, et. al.
    • 雑誌名

      J Biol Chem. 282

      ページ: 30373-80

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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