研究課題/領域番号 |
18063002
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
田中 徹 東北大学, 大学院・医工学研究科, 教授 (40417382)
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研究分担者 |
福島 誉史 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (10374969)
裴 艶麗 東北大学, 国際高等研究教育機構, 助教 (70451622)
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キーワード | 量子ドット / 不揮発性メモリ / 半導体超微細化 / ナノ材料 / 半導体物性 |
研究概要 |
本研究はHigh-k絶縁膜と金属ナノドットを用いた新型不揮発性メモリの実現を目指している。高真空スパッタ装置を用いてHfO_2膜を形成し、熱処理を施した後にXRD分析をした結果、熱処理温度が600℃以下のときHfO_2膜はアモルファス状態で、熱処理温度が800℃の場合はMonoclinicのピークが現れて結晶構造となっていることが分かった。600℃熱処理後のHfO_2膜の比誘電率は20であった。また、タングステンナノドット(W-ND)のサイズと密度をチップのターゲット被覆率を変えながら作製し、被覆率16.5%のときにドットサイズ1-1.5nm、密度1.3×10^<13>/cm^2が得られた。この高密度W-ND上にHfO_2膜を形成してMISキャパシタを試作した。構造はAl/HfO_2(40nm)/SiO_2(1nm)/W-NDinSiN(10nm)/SiO_2(4.5nm)/Siである。ゲート電圧±14V以下の場合、電荷はW-NDへ捕獲され、±14V以上の電圧でシリコン窒化膜にも電荷が捕獲されることが分かった。このMISキャパシタは±5Vでも1Vのメモリウィンドウが得られ、HfO_2を使用することによって低電圧書き込みが実現できた。今回は最大29Vのメモリウィンドウが得られた。本年度は、コバルトナノドット(Co-ND)とHfO_2膜を有するMISトランジスタをゲートラストプロセスによって試作し、メモリ特性評価も行った。厚さ5nmのトンネル酸化膜を形成した後、SAND法により厚さ2nmのCo-ND膜を形成した。800℃で真空中熱処理後、1nmのSiO_2と40nmのHfO_2をスパッタ法により形成し、600℃窒素雰囲気中で熱処理した。最後にTa電極を形成した。ゲート掃引電圧±8Vのとき、3.4Vのメモリウィンドウが得られ、HfO_2とCo-NDを有する金属ナノドット不揮発性メモリのメモリ動作を確認できた。
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