研究課題/領域番号 |
18063012
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
財満 鎭明 名古屋大学, 大学院工学研究科, 教授 (70158947)
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研究分担者 |
酒井 朗 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助教授 (20314031)
小川 正毅 名古屋大学, 先端技術共同研究センター, 教授 (10377773)
渡部 平司 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教授 (90379115)
坂下 満男 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助手 (30225792)
近藤 博基 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助手 (50345930)
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キーワード | 半導体超微細化 / ポストスケーリング / デバイス設計・製造プロセス / ナノ材料 / 半導体物性 / 表面・界面物性 / ゲートスタック構造 / 歪ゲルマニウム |
研究概要 |
Si系MOSFETにおける物性限界を超え、ナノシステムを機能化させ得るポストスケーリング世代のデバイス実現を目指し、新規ゲートスタック/チャネル構造の確立に向けて、本年度は各要素プロセスの開発に当たった。 (1)Ge基板上にPr酸化膜を堆積した場合、Pr酸化膜中へのGeの拡散により、膜の比誘電率が10程度まで低下する。Geの拡数量は成膜雰囲気中の酸素濃度が高い程大きく、Ge基板から酸化膜中へGeO(gas)が拡散すると考えられる。一方、Pr酸化膜/Ge基板界面へのGeN層の導入によって、Geの拡散が抑制され、24程度の高い比誘電率を持つPr酸化膜を形成できた。 (2)Tiシリサイドを高窒素濃度雰囲気でスパッタリングし、熱処理したTiSiN膜は、アモルファス相中に1〜2nmの微結晶粒が高密度に存在するアモルファスー微結晶粒混合(ミクタミクト合金)状態であることがわかった。この膜では熱処理に伴う結晶成長が起こ引こくく、抵抗率の変化が極めて少ない等、安定なゲート電極材料としての有望性を示した。 (3)Geデバイスに向けた絶縁膜界面制御、表面安定化技術の確立を目的に、高密度プラズマを用いたGe表面の直接窒化法を検討した。高純度Ge_3N_4膜の形成に成功し、Ge表面の清浄化および安定化技術としての可能性を示した。更にGe_3N_4膜の熱安定性を評価し、酸化膜層に対する優位性を示すと共に、窒化膜の熱風防機構に関する基礎物性情報を取得した。 (4)Si基板上に歪緩和Ge層を形成した仮想Ge基板上に歪緩和Ge_<1-x>Sn_x層の成長を行った。Gee_<1-x>Sn_x、層成長後の熱処理により、Ge層に起因した貫通転位がGee_<1-x>Sn_x/Ge界面にミスフィット転位を形成しながら面内方向に伝播し、歪緩和が促進された。今回、Sn組成5.0%、歪緩和率58%の歪緩和Gee_<1-x>Sn_x層の形成に成功した。
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