ラジカル反応における高周期ヘテロ元素化合物の反応性を解明すると共に、その特性を生かしたラジカル反応を制御する新しい化合物の創出を図る。有機ヘテロ元素ラジカル前駆体からのラジカル発生(活性化)とそのへテロ元素化合物への再変換(不活性化)を含むへテロ元素移動ラジカル付加反応に着目し、この活性化・不活性化を高度に制御する方法の開発を行う。 具体的には、本研究者のこれまでの研究結果を発展させて、新しいヘテロ元素化合物の設計を行う。特に、へテロ元素同士がσ結合したジヘテロ元素化合物に着目する。へテロ元素の種類、元素の組み合わせ、さらにヘテロ元素上の置換基の立体的・電子的チューニング等を検討することで、有効にラジカル反応を制御できる化合物を開発する。これらの結果をリビングラジカル重合反応などの産業界へもインパクトの大きな反応の高度な制御へと応用を図る。
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