研究概要 |
スチレンを配位子としたO価白金錯体Pt(styrene)(dppe)と種々η^3-アリルパラジウム錯体Co(η^3-CH_2CR^3CR^1R^2)(CO)_3(R^1=Ph,R^2=R^3=H(2a);R^1=Me,R^2=R^3=H(2b);R^1=R^2=Me,R^3=H(2c);R^1=R^2=H,R^3=Me(2d))との反応により、アリル基が金属結合間に、 η^1: η^2-架橋配位した白金-コバルトニ核錯体(dppe)(μ-η^1: η^2-R^1R^2C=CR^3CH_2)Pt-CO(CO)_3(R^1=Ph,R^2=R^3=H(3a);R^1=Me,R^2=R^3=H(3b);R^1=R^2=Me,R^3=H(3c);R^1=R^2=H,R^3=Me(3d))を合成した。E体の3bは、白金上でのアリル炭素とコバルト間のサイト交換による動的な挙動を占めしたのに対して、Z体の3は-60〜20℃の範囲内でリジッドであった。また、E/Z比、1:1の3bにアクリロニトリルやPPh_3を添加するとE体の3bでの白金からコバルトへの移動反応が優先的に促進され、その速度はZ体の比べ、約100倍速いものと考えられた。
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