研究課題/領域番号 |
18065006
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
小宮 三四郎 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 教授 (00111667)
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研究分担者 |
平野 雅文 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 准教授 (70251585)
小峰 伸之 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 助教 (90302918)
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キーワード | 白金-マンガン二核錯体 / μ-η^1 : η^2-アリル / 還元的脱離 |
研究概要 |
白金(0)錯体pt(η^2-CH_2=CHPh)(dppe)(1)とシンナミルマンガン錯体Mn(η^3-C_3H_4Ph)(CO)_4(2)との反応を約-40℃、トルエン中で行い、シンナミル白金-マンガン二核錯体(dppe)(μ-η^1 : η^2-PhCH=CHCH_2)Pt-Mn(CO)_4(3)を合成し、各種NMR、IR、単結晶X線構造解析等により同定した。また、温度可変^1H及び^<31>P{^1H}NMRでは動的挙動が観測され、これは白金上での還元的脱離により生じたシンナミルマンガン種が白金に配位したまま回転しているためと推定した。錯体3はC_6D_6中常温でゆっくりと分解し、錯体2を与えた(45%/13h)。また、同条件下で錯体3にアクリロニトリルを加えると、瞬時に還元的脱離が進行し、Pt(η^2-CH_2=CHCN)(dppe)(4)と錯体2が生成した。また、スチレンを添加した場合には、対応するμ-η^1 : η^2-シンナミル白金-コバルト錯体では還元的脱離が全く進行しなかったのに対して、錯体3では、Pt(η^2-CH_2=CHPh)(dppe)(5)と錯体2が生成した。また、この反応が平衡反応であることも明らかとなった。
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