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2007 年度 実績報告書

均一系分子触媒による有機ホスフィンの新規合成法の開発とその新触媒創製への利用

研究課題

研究課題/領域番号 18065014
研究機関京都大学

研究代表者

大嶌 幸一郎  京都大学, 工学研究科, 教授 (00111922)

キーワードホスフィン / ヒドロホスフィン化 / 1-アルキニルホスフィン / 二座配位子
研究概要

パラジウム触媒を用いることでチオールの1-アルキニルホスフィンに対する付加反応が位置および立体選択的に進行することが明らかとなった。エタノール中室温で触媒量の酢酸パラジウム存在下、1-アルキニルジフェニルホスフィンにチオールを作用させたところ、(Z)-1-ホスフィノ-2-チオ-1-アルケンが高収率かつ単一の異性体として得られた。ヒドロホスフィン化と同様に本反応も様々な官能基が基質内に共存していても問題なく進行する。
1-アルキニルホスフィンに対するカルボメタル化が有機銅アート錯体を用いることで効率良く進行し、様々なアルケニルホスフィンが得られることを見いだした。エーテル溶媒中ジフェニル(フェニルエチニル)ホスフィンに対してジブチル銅アート錯体を作用させた後、求電子剤を加えて反応を停止した。硫黄を加えて空気中で安定なホスフィンスルフィドに変換した後、後処理と精製を行ったところ対応するアルケニルホスフィンスルフィドが収率良く得られた。本反応では種々のアルキルグリニャール反応剤から調製したジアルキル銅アート錯体を用いることができる。
カチオン性ロジウム触媒存在下,1,6-ジインと1-アルキニルホスフィンスルフィドを反応させると形式的[2+2+2]環化付加が起こり,対応するチオホスフィニル置換ベンゼンが高収率で得られることを見いだした。こうして合成したトリアリールホスフィンスルフィドはトリス(トリメチルシリル)シランを用いたラジカル還元反応によってかさ高いトリアリールホスフィンに効率よく変換することができた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] Palladium-Catalyzed anti-Hydrothiolation of 1-Alkynylphosphines2007

    • 著者名/発表者名
      Azusa Kondoh, Hideki Yorimitsu, and Koichiro Oshima
    • 雑誌名

      Organic Letters 9

      ページ: 1383-1385

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Carbocupration of 1-Alkynylphosphines Followed by Trapping with Electrophiles2007

    • 著者名/発表者名
      Shigenari Kanemura, Azusa Kondoh, Hideki Yorimitsu, and Koichiro Oshima
    • 雑誌名

      Organic Letters 9

      ページ: 2031-2033

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Synthesis of Bulky Phosphines by Rhodium-Catalyzed Formal [2+2+2] Cycloaddition Reactions of Tethered Diynes with 1-Alkynylphosphine2007

    • 著者名/発表者名
      Azusa Kondoh, Hideki Yorimitsu, and Koichiro Oshima
    • 雑誌名

      Journal of the American Chemical Society 129

      ページ: 6996-6997

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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