21世紀の最重要課題であるエネルギー・資源・環境問題を解決するためには、生命の機能原理を抽出・応用し、生命機能を凌駕する「生体模倣機能触媒化学」を創成することが必要不可欠である。本研究の目的は、「選択性に優れかつ環境負荷の少ない触媒反応の開発」を命題とし、次世代の「バイオインスパイアード触媒」を創製することである。最終年度である本年度は、これまでに二度プレスリリースした研究成果:(1) 平成19年4月25日、場所:九州大学伊都キャンパス、説明者:小江誠司(九州大学教授)、解禁時間:平成19年4月27日午前3時、新聞平成19年4月27日付朝刊。タイトル:「水素活性化酵素のモデル化に成功(水素エネルギー研究開発へ応用)」と(2) 平成20年8月7日、場所:九州大学伊都キャンパスビッグオレンジ、説明者:小江誠司(九州大学教授)、解禁時間:平成20年8月9日午前10時、新聞平成20年8月9日付朝刊。タイトル:「水中・常温・常圧で水素から電子を取り出すニッケル系触媒の開発に成功(誰も想像しなかった電子取り出しのメカニズム)」をまとめ、Chemical CommunicationsのFeature Articleとして発表した。本研究成果は、文部科学省、科研費NEWS2009VOL.1p.9に取り上げられた。また、本特定領域研究の研究項目AO4「生体模倣機能触媒化学」で研究してきた研究テーマ「Bioinspired Catalysis」を小江がゲストエディターとして、英国王立化学会Dalton Transactions誌より、特集号「Bioinspired Catalysis」を刊行した。
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