研究概要 |
2007年度においては本研究課題の眼目である,水中で機能する不均一触媒の設計,調製,実施検討をさらに推進してきた。 特に両親媒性高分子担持錯体触媒による水中不均一触媒工程の開発研究の一環として2007年度には新規にポリスチレン-ポリエチレングリコール高分子(PS-PEG)担持ルテニウム錯体触媒の創製を行った。オレフィン類へのハロゲン化アルキル試薬の付加反応,アリルアルコールを原料とする異性化とアルドール縮合の連続反応などの水中実施に成功した。 また,PS-PEG担持光学活性アルキルホスフィンを設計,合成,さらにパラジウム錯体とし,水中での不斉クロスカップリング反応を開発した。この反応では最高94%の鏡像異性体過剰率を達成している。
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