研究課題/領域番号 |
18066009
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
榊 茂好 京都大学, 物質-細胞統合システム拠点, 研究員 (20094013)
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研究分担者 |
永瀬 茂 分子科学研究所, 理論分子科学研究科, 教授 (30134901)
高塚 和夫 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (70154797)
田中 秀樹 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (80197459)
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キーワード | 分子理論 / 複合電子系 / 電子状態理論 / 分子動力学法 / 反応動力学 / 溶媒和理論 / 触媒反応機構 / 金属酵素反応 |
研究概要 |
理論化学・計算化学は従来から「微視的視点からの本質理解」、「統一的な見方や法則性の発見」、「基礎概念、基礎的法則からの理解」、「理論的予測」を通して、化学及びその関連分野において大きな役割を果たしてきた。しかし、現代の化学では複雑な電子状態を有する分子や分子集団を研究対象とし、単なる反応の追跡で無く、動的過程も含めた研究が行われている。本研究では、このような現代の化学に対応するため、電子状態理論のみならず統計性や動的振る舞いも考慮した分子理論の確立と応用を目的として研究を行ってきた。総括班では、その目的の達成のため、研究進展状況の把握、共同研究の促進、成果発表を中心とした活動を行ってきた。本年度は最終年度であり、成果取りまとめを中心に活動を行った。特定領域研究実施期間中の発表成果、審査付き論文、招待講演・特別講演、特許、新聞・雑誌などへの紹介などの取りまとめを行い、さらに、最終成果をまとめるために全員参加のシンポジウムを開催した。これらと並行して、班員全員の研究成果報告書、共同研究の成果、共同研究による論文、特許などを取りまとめ、最終成果報告書を冊子として作成した。これらの成果は、高精度大規模計算法の開発、ボルン・オッペンハイマー近似を超える分子理論の確立、溶媒-溶質間相互作用を取り扱う統計理論の開発・拡充、非断熱遷移やスピン・軌道相互作用を取り込んだダイナミクス法の開発など重要な方法論の開発とそれらの応用としての遷移金属元素を含む複合系の理論化学、金属タンパクの触媒作用や反応過程、分子素子の理論的理解と予測、化学反応の動的過程の微視的理解など多くの成果をまとめた冊子を作成することが出来た。
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