大規模な確率モデルを用いる場合、確率推論を正確におこなうことは計算量の観点から現実的に不可能である。そのため様々な近似的手法が提案されており、統計力学と密接に関係しているものも多い。しかし必ずしも工学的な応用に結びついていない。 一方,誤り訂正などの情報工学では、確率伝搬法のような近似手法が用いられているが、その理論的解析は十分ではない。本研究ではこのような確率推論の近似解法について、近似精度や計算量などの理論的解析を行なう。さらに、近似的解法を用いた応用として、情報工学分野における通信や放送受信のための改善手法の提案を目指す。
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